オーディオ関係に詳しくないため用語に対して定義が正しく理解できていないだろうと思います。そこで自分はどのように判断してレビュー内容の表現をしているかについて書いておきます。
用語の意味はあくまで「私はこういう意味だと認識している」内容なので詳しい方には間違っていると指摘したくなるかもしれませんが、あくまで私のレビューを読む際の基準であると思っていただければありがたいです。
目次
レビューの表現
グラフについて
複数の環境で表示を確認していますが、もしもご覧の環境で以下の▲が3.0に揃っていない場合は表示が崩れています。技術力の問題ですのでずれていても修正できないかもしれません…。この部分については今後変更していく可能性があります。
追記:上で紹介した方法では画像データを使用しているため読み込めない場合に値が分からなくなってしまいます。そこで値付きの★形式に変えました。これも設定が読み込めないと正しく表示できませんが星の表示に失敗しても数値が表示されるので判別できると思います。なお上のグラフでは3.0を基準にしていましたが4.0を基準に変更しました。以下はフラットなイヤホンの例です。古い記事も極力書き換えていきます。
音域のバランス
「音域のバランス」は音域ごとの音量バランスを指しています。周波数特性の波形ではなく耳で聞いたときのバランスなので可聴域と再生音量によっては聞こえ方が異なる可能性があります。
周波数特性のグラフを必ずしも入手できないこと、計測環境がないこと、周波数特性は耳から聞こえるバランスとは一致しないことなどから、耳で聞こえてどういうバランスかでレビューを書いていくことにしました。
耳の良い人でも加齢によって可聴域は狭まります。逆に未成年では可聴域が広いため、例えば私(44歳)が弱ドンシャリだと感じたイヤホンでも弱くないドンシャリだと感じる可能性はあるかもしれません。
年齢に関わらず再生音量が小さくなるにつれ高音と低音が聞き取りづらくなって行きます。レビューではいつも私が聞くくらいの音量(やや小さめ)とそれより少し大きめの音量の両方でチェックしています。
音場
音場は「音の距離感」「音の広がり感(響き具合など)」で判断しています。しかし距離が近いのに音が広がっているように感じたりするイヤホンをどう表現するか悩んだので別々に評価することを検討中です。
音の距離感は普通に音楽を聞く以外に、左右にある扉をノックしているバイノーラル音源で何メートル先にドアがあるように感じるかもチェックしています。
2018/12/16追記:音の距離感と音の広がりについて極力分けて書くことにしました。
クロストーク
左右それぞれの音が反対側に流れ込んでいる(例えば音源は左からしか鳴っていないのに右からも小さく聞こえる)程度について評価しています。
片側からしか音が出ていないチャンネルチェック音源と、特定の楽器の音がほぼ右側もしくは左側からしか聞こえない楽曲の音源を持っているので両耳および片耳ずつ聞いて判断しています。
分離と定位
分離と定位はセットで考えるようにしています。
「分離」は音の発生源の多い(使われている楽器が多いオーケストラなど)楽曲や似たような音が同時に鳴っている部分がある楽曲で個別の音を聞き分けられるかで判断しています。
「定位」は同じ位置で出続けているはずの音が曲の最初から最後まで同じ位置であると感じられるか、前後左右の位置関係が分かるか、移動する音が移動しているように聞こえるかなどで判断しています。
必ずではありませんが移動する音をチェックするのに映画や動画も使っています。移動する音の位置の基準にしているのはゲーム用の7.1chリアルサラウンドヘッドホンです。
解像度と情報量
解像度と情報量もセットで考えるようにしています。例えば情報量過多もしくは情報量不足でリアリティが感じられなくなる場合には解像度が高いと判別していない場合もあるだろうとは思います。
「解像度」は人の耳で現実の音を聞いた時に感じる音に近いかどうか、よりリアリティを感じられるかどうかについて判断しています。感覚的な感想の他、ER-4S(Etymotic Researchのイヤホン)で聞こえる音を基準にしたりもしています。
「情報量」は微細な音まで聞こえて来るかについて、同じくER-4Sで聞こえる音も基準にしています。
その他
こもり
「こもり」はそのままの意味で、耳がこもっているような音が聞こえてくることを指しています。低音の特定帯域が出っ張っている、もしくは高音の特定帯域が凹んでいるとこもって聞こえることが多いらしいです。
刺さり
最近読んだ本によると1.8kHz~4kHzの帯域の音量が上がるほどサ行の刺さり(不快感)を感じる傾向が増すらしいです。9kHz~10kHzで判断しているというブログ記事を読んだことがあるのですが、私にはこの部分はサ行の刺さりではなく頭に刺さるような音に聞こえるので分けて書いています。
追記:1.8kHz~4kHzの影響とは違うようでしたので一部訂正します。
2018/12/20追記:金属音の辛さとサ行の不快感について分けて書くことにしました。例えば『高音の主張が強まった』と書いている場合は高音域の音量が全体的に上がったのではなく、金属音の辛さやサ行の不快感などがきつくなったりシャープに引き締まりすぎて耳に入りやすくなることを指しています。複数の要因で変わるようなので、どれに当たるか違いが判別できる場合は記載するようにしています。
締まり
「締まり」はかなり感覚的に判断しています。言葉で説明するのが難しいです。ちなみに刺さりと同様、1.8kHz~4kHzが影響しやすいのだそうです。
寒色系・暖色系
「寒色系」「クール」や「暖色系」「ウォーム」もかなり感覚的に判断しています。刺さり・締まりと同様、1.8kHz~4kHzが影響しやすいのだそうです。
個人的には「寒色系」「クール」は音に締まりがあってすっきりとしている、「暖色系」「ウォーム」はその逆の傾向を感じ取っているんじゃないかと思います。
厚み
「厚み」についてもかなり感覚的に判断しています。
ちなみに低音に限っては60Hz以下がよく出ていると厚みが増したり音が太くなったという印象を受ける反面、ボワついていると感じる傾向があり、逆にここが出ていないと厚みが不足している、ボワつきが少ないと感じる傾向があると感じています。
アタック感
「アタック感」については音量と音がピークに達するまでの時間を表しているようなので、音量的に大きいのかピークまでの時間が短いのか、判別できた時は書くようにしています。
基本的には「アタック感が強い」と書いている場合は音量が大きく出る+ピークに達する時間が適度なことを指しています。
2018/12/16追記:同じ音量の音源を音域ごとに分けて聞いた時に音量が小さいもののアタック感が音量的に大きい(音量の大きい強い音が出た時の音量の上がり具合が大きい)ため音量的に小さくは聞こえない、もしくは音域の音量が小さくてアタック感も音量的に小さいため実際に音量的に小さく聞こえる場合を分けて書くことにしました。
言葉ではわかりにくいため★の数で表現しています。例えば音域の音量が★3.8の時にアタック感が4.0なら楽曲によってはその音域は★4.0弱前後の音量に聞こえるという意味です。高音域4.5、中音域4.0、低音域4.0、アタック感4.5なら高音と低音が同じくらい強く出ているドンシャリ傾向ということになります。
イヤーピースの選択
イヤホンの場合、イヤーピースの選択で音はかなり変わります。
どのイヤーピースを使っているか書いていない場合は付属イヤーピースもしくは低音から高音まで減衰しにくそうなシリコンのイヤーピースを使用しています。耳の形状だけでなくイヤホンの形状との相性があるのでイヤホンによって異なります。
特定の製品もしくはウレタンフォーム素材のイヤーピースを使っている場合は具体的に記載するようにしています。しかしイヤーピースと耳の形との相性があるので、必ずしも私が感じるのと同じ聞こえ方をするとは限りません。
私の耳について
年齢は2018年で44歳です。今のところ聴覚検査は異常なしです。可聴域は20Hz以下(細かい数値は不明)から、耳の調子が不調でも16kHz以上(成人の平均は15kHzらしい)まで聞こえているようです。好調時には19kHzまで聞こえているようなのですが、細かくチェックできるのがネット音源だけなので信頼性が不明なことと年齢的なことを考慮に入れるとノイズを聞き取っている可能性は否定できません。
起き耳なのでイヤホンのはまり具合やイヤーピースの選定にはだいぶ影響していると思います。
ちなみにハウジングがボタン状のインイヤーは非常に相性が悪いため、よほど上手く収まっている場合以外は所有していてもレビューしていません。
注意事項
1. 当方に周波数特性の計測環境はありません。特定の周波数帯域について言及している場合は周波数特性チェック用音源から耳で聞き取って判断しています。
2. 中華イヤホンなどは不良品、ロット、個体差で音が違うことがあります。特にリケーブルのレビューをご覧の際はイヤホンの初回レビューなどを参考にしていただいて、同じように感じるかも確認していただくことをおすすめします。
レビューポリシー
基本的にどのイヤホン・ヘッドホンも一長一短、下手をすると悪いと思う部分しかないこともあるのかもしれません。結局のところ好みに左右されてしまうので、可能な範囲で客観的にレビューするように心がけています。
また、評価基準には価格も含んでいます。音がそこそこでも超低価格でコスパが良ければレビューでの表現上の評価は高くなりますし、下位価格帯なら良いと感じられる音でもより高価格帯のイヤホンなら評価は低くなるかもしれません。
また、実際にあったのはブログではなくAmazonのレビューでしたが、返金するので悪い評価を修正して欲しいという旨の依頼を販売店から受けたことがあります。しかしその手の依頼はお断りしています。仕様上の間違いや勘違いについてのみ対応いたします。
まとめ
いくらかレビューが読みやすくなりましたでしょうか?
過去記事全部を修正する手間は掛けられないので、評価基準に大きく影響するほど知識が増えたり理解が進むことがあればこの記事を更新するのではなく別記事として時期がわかるように書いて行きます。ちょっと記載が詳しくなった程度の場合は追記します。
ちなみにこのブログはイヤホン記事に限らず完全に趣味と備忘(リケーブルの相性などは覚えていられない&記録魔なので)のために書いています。アフィリエイトは貼っていますが主な目的は販売元リンクと画像がないとおすすめができないためで、収益的にも気分的にもおまけ程度です。