[レビュー] CCA CA4 (2) おすすめイヤーピース編

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CCA CA4のレビュー第2回はおすすめイヤーピース編です。

CCA CA4とイヤーピースの画像
付属イヤーピースもなかなか相性良いですよ。

人間の耳の形状はそれだけで個人を識別することができるほど千差万別です。私が良いと思ったイヤーピースが必ず皆さんの耳の形状に合うとは限りません。その点はご了承ください。

音の基準は付属の溝入りイヤーピースです。箱出し時点で装着されている溝のないイヤーピースの方ではありませんのでご注意ください。CA4では私は左Lサイズ右Mサイズが最適サイズで溝なしの方はサイズがないため使っていません。使用ケーブルは付属ケーブルです。

レビュー第1回は以下からどうぞ。

シリコン

スパイラルドット

JVCスパイラルドットは内側にドット状のくぼみがあり開口部が広いイヤーピースです。ドットによってイヤーピース内の音を拡散させているとのこと。Sは約10mm、MSは約11mm、Mは約12mm、MLは約13mm、Lは約14mmです。

  • 高音のピークがわずかに強まる
  • 高音の解像度が向上
  • 重低音がわずかに弱まる
  • 低音のアタック感が音量的に少し弱まる
  • 中音域が出てきたように感じられる
  • ボーカルが少し近寄る
  • ノリの良さが若干衰える

中音域が音量的に少し出てきます。重低音がわずかに弱まっている(音の拡散で聞き取りづらくなっている?)ようなのである程度は相対的な変化だと思います。よく聞く楽曲のボーカルが離れやすいならそれが改善します。

高音のピークは音量的にわずかに強まりますが極端にではなく、細かな凹凸が付属イヤーピースよりも聞き取りやすくなり解像度が向上します。付属イヤーピースで高音の繊細さがない、高音の中に聞こえるはずの音が聞こえないと感じていたなら改善されたと感じると思います。スネアやシンバルの高音成分も追加され、楽器演奏の表現力が向上します。

重低音がちょっとだけ衰えたように聞こえ、低音のドンの強さも少し弱まり、更に音が拡散するので付属イヤーピースのピントの合ったノリの良さが若干衰えます。リズムとノリ重視なら合わないかもしれません。

スパイラルドット++

JVC スパイラルドット++は無印スパイラルドットよりもシリコンがモチモチと柔らかいためか反響が抑えぎみになっています。XSは10mm、MSは11mm、Mは12mm、MLは13mm、Lは14mmです。

  • 高音の解像度が向上
  • ボーカルがごくわずかに近寄る
  • 低音のアタック感が音量的に少し弱まる
  • 自然なメリハリ

スパイラルドットほどではありませんが高音の凹凸が聞き取りやすくなり解像度が向上します。付属イヤーピースで高音の繊細さがない、高音の中に聞こえるはずの音が聞こえないと感じていたなら改善されたと感じると思います。ピークはスパイラルドットほどは上がらないようです。

音域間のバランスはあまり変わりませんが、低音のアタック感が音量的に少し弱まります。付属イヤーピースで感じるドンの強さが好みなら不満が出るかもしれません。

音の広がりによるメリハリが自然で、付属イヤーピースが音の中心に太くフォーカスしているとするならばスパイラルドット++は音の中心から輪郭にまでフォーカスするイメージです。

かなりおすすめな組み合わせなのですが、難点は高いことですね…。イヤーピースだけでCA4と同価格帯です。1サイズずつのパッケージしかないため私のように左右でサイズが違うと金額的には倍かかってしまいます。

radius DEEP MOUNT

radius DEEP MOUNTは先端が膨らんだ形状をしています。耳の入口をしっかり塞ぎ、低音への影響が出やすいイヤーピースです。XSは10mm、Sは11.5mm、Mは12mm、Lは13.2mmです。

  • 高音の線が細い
  • 低音に寄る

高音が付属イヤーピースより衰えているわけではないのとは思うのですが線が細くなった印象を受けます。DEEP MOUNTの低音が強化される傾向に加えて高音の線が細るのでより低音に寄ったように感じられます。

高音が少々犠牲になっても良いので更に低音に寄せたいならアリだと思います。

RHA デュアル・デンシティシリコンイヤーピース

RHA デュアル・デンシティシリコンイヤーピースは適度な固さの軸と柔らかめな傘のシリコンイヤーピースです。Mは約12mm、Lは約13mmです。

  • 若干高音に寄る
  • 低音の下の方が少し衰える
  • 低音のアタック感が音量的に少し衰える

音域感のバランスは大きくは変わりませんが、どっしり感が残りつつも若干高音に寄って中低音域への寄り具合が小さくなったように感じられます。高音は付属イヤーピースより出ていますが他のおすすめイヤーピースと比較するとピークが低め。低音のアタック感は音量的に少し衰えます。

全体的に付属イヤーピースよりも少しだけメリハリが効いてドンシャリのシャリがやや強化されたようなバランスです。付属イヤーピースではシャリが足りないけれどシャリシャリは嫌いという人におすすめ。

final Eタイプ

final Eタイプは2019年3月28日にリニューアル(ケースと軸が追加)されており、Amazonでは旧タイプ完売後新タイプが入っている色と未入荷のままの色があるようです。eイヤホンでは確実に新タイプを購入できます。なおイヤーピース自体はほぼ同じように見えます。

final Eタイプは色違いが数種類ありますが傘と軸のシリコンの固さが一部異なるので音も多少異なります。SSは約10mm、Sは約11mm、Mは約11.7mm、Lは約12.7mm、LLは約13.3mmです。

  • 高音の主張が強まる
  • 低音のアタック感が音量的に強まる

高音の主張も低音のアタック感も強まるので付属イヤーピースよりもドンシャリになります。ドンシャリの強さはドンが強い順にブラック>その他カラー>クリアレッド>クリアです。クリアは付属イヤーピースや他の色よりも低音が弱くシャリ寄りで個人的には選びませんが、CA4を中高音に寄せたいならアリな範囲には収まっていると思います。

ドンシャリが強い色ほど相対的に中音域が凹んで感じられる楽曲が増えます。また、私の耳との相性もあるかもしれませんが低音のタイトさが他のおすすめイヤーピースより若干ゆるい感じがします。final Eタイプのイチオシは一番バランス良くタイトに聞こえるブルーグレーです。

final Bタイプ

final Bタイプはシリコンがやや薄くドーム形状のイヤーピースです。Sは10.5mm、Mは12.5mm、Lは約13.5mmです。

  • 高音の主張がわずかに強まる
  • 低音のアタック感が音量的にやや弱まる
  • 中音域の凹みが浅く感じられる
  • ボーカルが出てくる
  • 全域がタイト

高音の主張はわずかに強まり、低音のアタック感が音量的にやや弱まります。全体的にタイトな印象。低音域の下の方がわずかに弱まっているかもしれません。ドンシャリ傾向による中音域の凹みは付属イヤーピースよりも浅く感じられます。

高音は出ているのですが全体的にはやや均されたような、少しフラット傾向に寄ったように感じられます。

高音不足を解消しつつもドンシャリの具合を抑えたいならアリだと思います。ただし立体感が犠牲になるようです。若干奥行きが浅くなり音場が狭まったような気がします。

丸七 二代目 長楽

丸七 二代目 長楽は七福神商事オリジナルイヤーピースです。Sは11.0mm、Mは12.0mm、Lは14.0mmです。

  • ボーカルが出てくる
  • 全体的にアタック感がやや強まる
  • やや音が近くなる

ボーカルが音量的に少し大きくなります。音の立ち上がりが早くなったように感じます。付属イヤーピースで概ね満足できるけれどもっとハキハキして欲しい、ボーカルがもうちょっとだけ出て欲しいというニーズに合うと思います。

どちらかと言うと高さが低めのイヤーピースで物理的に距離が近づくためか音が近くなるようです。また、付属イヤーピースよりも自然さが劣ります。CA4を更に元気にしたい人にはおすすめです。

ウレタン

misodiko M430S

misodiko M430Sは表面がビニールコーティングされたウレタンフォーム素材のイヤーピースです。コーティングのおかげで高音の減衰が少なく、響きが吸収されにくく、なかなか優秀です。難点は指で潰した状態をキープしないため耳に無理やり突っ込む必要があることです。Sは11.2mm、Mは13.0mm、Lは14.0mmです。

ステムの太さがジャストサイズなのはM430Sなのですが欠品しがち。同じ商品ページから選択できる軸サイズ違いのM410Sでも入ります。

  • 高音の解像度が向上
  • 低音がタイト

スパイラルドットスパイラルドット++ほどではありませんが高音の凹凸が聞き取りやすくなり解像度が向上します。コーティングされたウレタンなので高音は減衰しにくく、付属イヤーピースよりもちょっとだけピークが高く出ていると思います。

ウレタンの効果で低音はタイトです。

まとめ

CA4の高音のピークは結構高くまで出ており高音が減衰しにくいイヤーピースでは騒がしく感じられる可能性があります。付属イヤーピースは高音の刺激が少なく聞きやすいややどっしりバランスなので、気に入っていて装着に問題がないなら変えなくても良いと思います。

低価格帯では相性の良いものはあまり見つからず、結果的に有名どころが多くなりました。

個人的なイチオシはスパイラルドット++ですがCA4と同価格帯なので…。CA4のためだけに初めて買うとなると強くおすすめしづらいのが正直なところです。ストックのある方はぜひ。次点はシリコンが良ければfinal Eタイプ(ブルーグレー)、ウレタンのmisodiko M430Sです。

次回の記事はYinyoo TOPAZ(Amazon/AliExpress)のレビュー第1回の予定です。Yinyoo HX5(レビュー/Amazon/AliExpress)のおすすめイヤーピース編は持っていなかったサイズのイヤーピースを取り寄せ中なので、そちらが届いてからにします。