[追記 2023/11/07] 本記事内で比較対象とした(nb) Audio SkeLeTonの音量調節について単独調節可能と記載したのですが、改めて確認したところ再生端末と連動していました。単体動作していたと記憶していたのですが記憶違いか、特定条件でのみ可能なのかもしれません。記載を削除しました。
今回はTOZO Golden X1のレビューです。TOZOから製品提供を受けています。外装画像等のレビューがご不要であれば『音質』から後ろもしくは『総評』だけご覧ください。
- イヤホンレビューの見方や用語の説明などは『当ブログのイヤホン・ヘッドホンレビューの見方(2018/10/24版)』をご覧ください。
製品仕様
- ブランド:TOZO
- 型番:X1
- ドライバ構成:12mmDD(カーボンナノチューブ振動膜) + Knowles BA
- Bluetooth ver.5.3
- 再生周波数帯域:12Hz-44.1kHz
- ハイブリッド式ANC
- IPX6防水
- 通常価格:19,999円
- TOZO Golden X1
- JP TOZOSTORE セール中16,999円
低価格モデルではないのでパッケージもカッコいいです。プレゼントにも良さそうですね。
同梱物は、充電ケース、シリコンイヤーピース1種類6サイズ、充電用ケーブル、マニュアルです。
ハウジングは変型ひょうたん型のような形状です。主にドライバーが格納されているノズル側部分とアンテナ+コントローラーの間にけっこうしっかりとしたくびれが設けられています。
付属品
付属イヤーピース
楕円形のシリコンイヤーピース1種類6サイズが付属します。イヤホン本体に最初から付いているものもちゃんとサイズが違うのは意外と珍しいですね。
充電ケース
充電ケースを開けるとイヤホン側とケース側のバッテリー残量が表示されます。ケース側の残量が数値で表示されるのは非常に便利です。イヤホン側のバッテリー切れ警告から100%充電までにケース側は30%ほど消費し、満充電までに1時間ほどかかります。
音質
エージング
充電する手間と時間が必要なためいつもより短めですが、50時間以上はエージングしました。箱出しから大きくは変わっていない気がしますし、エージング必須ということはないと思います。
装着の深さと角度
イヤーピースのサイズが大きすぎると低音がボワ付くことがあります。逆に装着が浅すぎると高音がチャリ付きます。同程度の装着位置にしたつもりでもイヤーピースのサイズが異なると音がかなり変わるため、よく吟味した方が良さそうです。
付属イヤーピースはサイズが豊富です。しかし楕円形イヤーピースがどうしても耳に合わないようなら市販品に変えた方が使いやすくなるでしょう。ノズルも楕円形ですが一般的な丸穴ノズル用イヤーピースも使えます。
評価環境
付属シリコンイヤーピースで聴いていきます。音源は主にwavとFLAC、Android OSでは再生アプリにNeutron Player(公式[英語])を使用、Amazon MusicおよびYoutubeの動画も使用しています。
- Youtube、Amazon MusicではラウドネスノーマライゼーションをONにしています。
主な評価機器は以下の通りです。
- Xperia 1 ii (オーディオ詳細不明)⇒詳細
- iPod touch 第7世代 (オーディオ詳細不明)⇒詳細
- Shanling M6 ver.21 (ES9038Q2M *2 / 3.5mm 12~190mW@32Ω)⇒詳細
- Hiby R6Pro (ES9028Q2M *2 / 245mW+245mW@32Ω)⇒詳細
- Cayin N3PRO (AK4493EQ*2 / 3.5mm 250mW 真空管使用時 130mW@32Ω)⇒詳細
- TempotTec V6 (AK4493SEQ *2 / 3.5mm 330mW@32Ω)⇒詳細
ANC ON
周波数特性チェック用のスイープ音源とトーンジェネレーターで耳で聞いてチェックすると、下は20Hz以下から聴こえるものの25Hz以下は音量的に小さめ、26Hzより上はわりとしっかり聴こえてきます。30Hz台後半少しだけ強め、中低域は少しえぐれ気味で200Hz台後半からやや平坦に谷、中高域が少しだけ強めで4kHz前後はやや抑え気味、そこから高域に向かって強まって行きますが、スイープで聴いても耳障りさが強い帯域の音量は激しくは強まっていません。9kHz強め、12kHzやや強め。
低域が強めで中低域の量と中高~高域の刺激がやや抑えられた低音寄り、ドンシャリのシャリが弱いドン傾向とでも言いましょうか。周波数特性はV字というほどえぐれておらず、低域側だけ山が高めなごく浅いU字だと思います。
高音域は強めな中低域に負けない程度に出ているように感じるのに、不足を感じないギリギリで刺激が抑えられています。チャリチャリする場合はイヤーピースか耳への挿入の深さが適切ではないはずです。
高域の刺激よりも中高域の主張の方が強いため、高域より中高域の分量が多いJPOP、特にYOASOBIの『アイドル』(Youtube)のような楽曲は高音の主張が若干強すぎると感じることがありました。この辺は好みの問題な気もします。
高域はBAが担当している都合上、高湿度な日本の梅雨時は高音が弱ることがありました。TWSは屋外で使用する人の方が多そうですし、乾燥機を持っていないなら梅雨の時期は密閉容器に乾燥剤でも良いので乾燥させておいた方が良いと思います。私は必要に応じて『シグニア 補聴器乾燥機 パーフェクトドライ クイックエア』を使用して乾燥させています。
[関連情報] シグニア 補聴器乾燥機 パーフェクトドライ クイックエア
中音域は少しだけ厚みがありつつ自然で聴き取りやすいです。低域と高域とのバランス調整が上手く、物音もかなり自然に聴こえます。ANCモードに限らず、Golden X1のチューニングで一番魅力的な音域です。
ボーカルは自然な声の高さで歯擦音やブレスはやや控えめです。低音が気持ち良い海外ボーカル曲に非常に向いています。webサイトを見る限りではTOZOの本社は米国にあり主な市場でもあるようです。米国の人気ボーカル曲は大抵合いそうですね。ANCモード以外に変えてもボーカルが犠牲にならないように整えられています。
低音域は音量的に強めで量があります。Golden X1の音色の印象を形作る音域で、ノリの良さと広がりが気持ち良いです。中低域は低域よりも量的に抑え気味ですが、ANCモードでは他のモードと比べると中低域は音量的にやや強いです。
マスタリングが悪いJPOP音源では低音がドンドン強すぎたり音の輪郭がボヤッとしているように感じられることがありました。Golden X1とJPOPの組み合わせのうち中低域が好印象だったのは米津玄師の楽曲くらいでしょうか。それ以外のJPOPでは必要に応じてプリセットイコライザーのBass-を使用したくなります。
前述した通り、耳への挿入が深すぎるとボワ付きます。また、装着角度が良くないと低音の分離が悪くなります。明瞭さと低音の力強さが整う位置に装着しましょう。
音場が狭いというよりも音の距離が少し近いです。圧迫感は感じません。低音の広がりが良く閉塞感もありません。楽器の音色もけっこう良いのですが、主に音の近さと低音の強さのせいでクラシックはイマイチです。
外音取り込みモード
外音取り込みモードが搭載されたBluetoothイヤホンやヘッドホンではサーッというノイズがわりと大きく聴こえるものもありますが、X1は比較的小さめです。
外音取り込みモードはシャリッとした音になりがちな製品が多いです。TOZO Golden X1も似た傾向はあるもののシャリシャリではなく、さほど不満なく音楽を聴いていられます。
外音取り込みモードでもボーカルの高音成分は増えすぎず、自然さがさほど損なわれないのは優秀だと感じました。
ノーマルモード
低音の量が控えめで高音やや強めの、ANCモードと比べるとすっきりした音色です。高音に少しチャリ付きを感じることがあります。ライブ音源との相性が良く、横の音場がやや広がります。
レジャーモード
レジャーモードはANC ONよりも中低域が音量的にも量的にも弱り輪郭がややソフトです。聴き疲れない音色を目指したのではないでしょうか。クラシックなどの器楽曲はレジャーモードが一番バランスが良さそうです。
風切り音低減モード
実際の強風で試すことができなかったことと普段自転車などに乗らないため、確認には扇風機を使用しました。
風切り音はかなり小さくなります。風切り音低減モード自体を初めて使いましたが、ANCが風切り音を相殺することでちょうど良い音になるようですね。
しかしANCの影響なのか風切り音がないと高音がシャリッとしており、あくまで風が強い時のみに使いたい機能だと感じました。
機能
ANC機能
ANC(アクティブノイズキャンセリング)はハイブリッド式です。ハイブリッド式ANCはコストを抑えつつANCのON/OFFで音の差が激しくなりすぎるのを抑えられるのがメリットです。モードを切り替えてもGolden X1のボーカルの自然さの落差が出ないのはハイブリッド式ANCの恩恵だと思います。
所有するANC対応TWSの中では無音時のサーッという音はかなり小さいです。ANC特有の鼓膜への圧迫感も気になりません。アンテナが長い耳からうどん型よりも密閉性が高くパッシブノイズキャンセリング効果も少し上乗せされるためか、ANC性能は価格を考慮するとやや良好だと感じます。
ペアリング
マルチペアリングに対応しており、送信端末ペアリング情報を複数保持しておくことができます。最近はほとんどのBluetoothイヤホンやヘッドホンで対応していますし、目新しい機能というわけではありません。
接続強度
所有するLDAC対応TWSの中では最も接続強度が強いです。自宅内ではapt-Xより少し短い距離くらいまでは普通につながっています。他のLDAC対応TWSでは更にもうちょっと短い距離で途切れ始めます。
LDACの仕様上、遅延は可変です。Golden X1は接続強度が強いことで接続が安定しており、自宅内で確認する限りでは極端な遅れを感じることは稀でした。
ただしLDACは機器との相性が他のコーデックより激しい印象があり、X1も強固に接続される機器と不安定になりやすい機器がありました。Xperia 1 ii、Shanling M6 v.21、HiBy R6PRO、TempoTec V6との接続強度は十分でした。
所有する中では接続強度が弱く音が偏ったりするのはCayin N3PROです。しかしこれはN3PRO側の問題だと思います。
音量調節
音量は再生機器と連動し、1メモリ当たりの音量変化はやや大きめです。私の場合は普段聴くよりもちょっと小さめとちょっと大きめになることが多いです。
タッチセンサー
タッチセンサーは良好です。センサー範囲が広すぎず、センサー部分を触らずに装着できます。私は常時手が湿っているためタッチセンサーの効きが悪い製品もありますがGolden X1は操作でイラつくこともなく快適です。逆に乾燥している手の場合にどうかはわかりません。
マイク
普段マイクを使わないことと環境的に検証が難しいため評価なしとさせていただきます。
連続駆動時間
満充電からANCモードかつLDAC接続ベストエフォート設定で連続3.5時間ほど使えました。ANCを使用した上で高音質なほど動作時間が短くなるのは仕方がありませんね。ANCモードかつSBC接続では4.5時間でした。
プリセットイコライザー
専用アプリで使用できるイコライザー機能が搭載されています。モード切替え/イコライザー変更適用後は音が安定するまで数秒かかります。
プリセットイコライザーも豊富に用意されています。Bass+、Bass-、Treble+、Treble-の使い勝手が良いです。
専用アプリ
UI
アプリは英語以外には対応していません。基本的には英語が苦手でも感覚的に使うことはできると思います。
縦長スマホに最適化されたデザインなためDAPではプリセットイコライザー表示部分の表示範囲が狭く操作しづらいです。頻繁に使う機能ではないのでさほど不満は感じませんでした。
権限
アプリからの認識に位置情報を要求され、インストール後初回起動時に権限変更を求められます。しかし位置情報が取れないDAPでもGolden X1を認識できており、Bluetoothだけでもアプリに接続できています。
アプリのアップデートのタイミングによっては接続しづらくなることがありました。既にGolden X1を接続したことがある端末で接続に失敗する場合は、認識済みGolden X1の画像部分ではなく下に表示される「+」から新規に登録する操作をすることで探し出してくれます。
計測補正
聴覚を計測して音を補正する機能が搭載されています。しかし私の耳では補正なしが一番バランスが良かったです。年齢設定を実年齢以外に設定して試してみたりもしたのですが、やはり補正なしがベストでした。
聴力計測も簡易です。あまり上手く実装できていないように感じます。
その他
装着感
私の耳では装着感は良好です。ハウジングに厚みがあることでタッチセンサーに触れずに装着できるのはストレスがなくて特に良いですね。
ハウジングは小ぶりな方ですが耳甲介(耳穴周囲のくぼみ)に収まる部分に膨らみがあるためここが狭い人には装着加減次第で圧迫感を感じる可能性がないとは言い切れなそうです。画像のシリコン耳モールドは少し大きめ大人サイズです。
音漏れ・遮音性
私の耳ではちょっとだけ浅めの挿入位置がベストなこともあり、ANC未使用の状態での遮音性は普通です。ベント(通気穴)は耳に装着した時に耳側に隠れる範囲に小さく2ヶ所です。音漏れは最小限だと思います。
他のイヤホンとの比較
LDAC対応のTWSイヤホンは他に2製品を所有しています。価格帯は異なりますがとりあえずそれらと比較してみます。
Edifier NeoBuds Pro
Edifier NeoBuds Proは10mmDDとKnowlesBA搭載のハイブリッドTWSです。Amazon登録時点では14,000円ほどだったようです。Golden X1とは5千円ほどの価格差があります。また、発売時期が1年半ほど古いため音の傾向以外の部分で比較するのは適切ではなさそうです。あくまで参考まで。
- 公式[日本語]
- EDIFIER JAPAN公式ストア@Amazon 11,980円+10%
- 高音域の音量:NeoBuds Pro ≦ X1
- 中音域の音量:NeoBuds Pro ≒ X1
- 低音域の音量:NeoBuds Pro < X1
- 低音の量:NeoBuds Pro < X1
- 接続強度:NeoBuds Pro ≒ X1
- ANC効果:NeoBuds Pro ≦ X1
- いずれも付属ケーブルと付属イヤーピースでの比較です。
- いずれもANC使用LDAC/ベストエフォート接続/未補正です。
ANCの効きはGolden X1の方が効果的に感じられます。ただし私の起き耳は耳からうどん型に近いNeoBuds Proは遮音性が低いため、それも影響しているとは思います。
NeoBuds Proは中古購入でバッテリーがヘタり気味なため最近はほとんど使っていませんでした。けっこう低音寄りのドンシャリ傾向だと記憶していたのですが、Golden X1の後に聴くとそうでもないというか。ボーカルの高音成分もやや多く感じられます。
NeoBuds Proのチューニングは特別すっきりめではないものの、Golden X1は低音の量が多いため比較するとすっきりめ。ボーカルはGolden X1の方が自然です。
NeoBuds Proは付属イヤーピースがペラペラでそのままでは装着感が良くはありません。更に、触らないように気をつけていても装着する時や整え直す時にタッチセンサーが反応してしまい頻繁にアプリで設定を見直すのがストレスです。バッテリーのヘタりだけではなくこの部分の使い勝手が悪くて使わなくなっていたことを思い出しました。
より新しい機種ということもあり機能もGolden X1の方が豊富です。未所有ですがNeoBuds Proも後継のEdifier Neobuds Pro2が発売されており、機能面も考慮すると購入時の比較対象はこちらになりそうですね。
- 公式[日本語]
- EDIFIER JAPAN公式ストア@Amazon 19,990円+2,000円
NeoBuds Proのクチコミに1年ほどで壊れたという内容の書き込みが散見されるのも気になっています。部品の品質が懸念点です。Golden X1はまだ使い始めて1年経っておらず、その点の比較はできていません。
(nb) Audio SkeLeTon
(nb) Audio SkeLeTonはMTI株式会社(公式[日本語])で取り扱っている製品のひとつです。(nb)はコスパに優れた海外製品をセレクトしているブランドとのこと。自社開発製品のブランドはNUARLです。ちなみに(nb)の製品はSkeletonの他により安価なD45(到着時のコメント/Amazon)も持っています。接続はSBCのみですが音場に奥行きがあり、こちらも非常にコスパに優れたモデルです。
詳細スペック
メーカー | (nb) |
---|---|
型番 | Skeleton |
ドライバー | 12mmDD |
ハウジング素材 | 樹脂 |
Bluetoothバージョン | BluetoothR5.2 |
対応コーデック | LDAC、AAC、SBC |
対応プロファイル | A2DP、AVRCP、HFP、SSP |
連続再生時間(最大) | 約5.5時間(70%音量) 約4.5時間(70%音量+ANC) 充電ケース使用時:約20時間(ANC OFF) |
重量 | イヤホン:4.5g 充電ケース:45g |
- 高音域の音量:SkeLeTon ≧ X1
- 中高域の音量:SkeLeTon ≦ X1
- 中音域の音量:SkeLeTon ≒ X1
- 中低域の音量:SkeLeTon ≦ X1
- 低音域の音量:SkeLeTon < X1
- 接続強度:SkeLeTon ≒ X1
- ANC効果:SkeLeTon ≦ X1
- いずれも付属イヤーピースでの比較です。
- いずれもANC使用LDAC/ベストエフォート接続/未補正です。
SkeletonにはANC/ノーマル/外音取り込みモードが搭載されています。Golden X1とは異なり本来のチューニング自体の差は小さめに設定されており、モード違いの影響以外の変化は小さいです。
音域バランスは真逆です。低音強め量多めなGolden X1に対し、Skeletonは軽く中高域寄りながら少し中低域に量と厚みがある弱ドンシャリの万能型です。ただし外耳道長との調節の余地があまりないため聴こえ方の個人差はありそうです。低音の質に不満はありません。価格を考慮すれば音色も良いと思います。
Skeletonには専用アプリは用意されておらず全て本体のタッチセンサーで操作します。タッチすると小さくクリック音(物理的な何かの稼働音?)が聞こえ、ちゃんとタッチできたかわかるのが非常に便利です。
SkeletonもTOZO X1も接続強度が十分に強いためか遅延が可変であるLDACでも比較的安定的に低遅延で送受信しています。しかしSkeletonには更に低遅延のゲーミングモードが搭載されており、これがかなり優秀です。
価格差が大きいせいか総合的な音質はGolden X1が上回っています。ですがSkeletonは音のバランスがかなり良く、楽曲を選ばない万能型で使いやすいです。コストを考慮した機能の取捨選択が上手いですね。高機能なアプリなどなくても満足度の高いTWSです。
ボーカル曲以外も聴きたい時はSkeleton、ボーカル曲を聴きたい時やANCを効果的に使いたい時はGolden X1と使い分けています。
総評
- 技適あり
- 接続強度良好
- 特に中域が魅力
- 自然なボーカル
- モード変更してもボーカルの自然さが損なわれにくい
- タッチセンサーに触らず装着可能
- 機能も充実
- 音量は送信機器と同期
- アプリは日本語非対応
- 計測補正機能はイマイチ
- BA搭載なため高湿度で高音が弱る
- JPOPではプリセットBass-を使った方が良さそう
- 気に入ってます
TOZO Golden X1のANCモードは聴き取りやすく自然なボーカルを含めた中域が魅力でノリが良い低音寄りの音色です。全モードでボーカルの一定の自然さがキープされている点が非常に優秀です。
ANCモード補正なしの状態ではDAPに入れてある音源をランダム再生中に飛ばしたくなるのはクラシックと、マスタリングが悪いJPOPです。クラシックは音の近さと低音の強さ、JPOPは音源自身が持つ中低域の量が倍増して若干ボワっとしやすいです。ですがいずれもANCモードのままプリセットイコライザーでBass-に変更するだけで好相性に変わるのでデフォルトの音にこだわらず使ってみることをおすすめします。
接続強度は強めです。ですがLDACは送信側機器の影響も大きいため、LDAC送信の接続強度が弱いCayin N3PROとは安定的に接続できませんでした。
また、これもGolden X1に限ったことではありませんが、BAの特性として湿気に弱く乾燥できていないと高音が弱ってきます。TWSは屋外で使うことが多い上にTOZO Golden X1は低音強めなチューニングであるため、環境によっては湿気が原因の高音の鈍り具合が気になる可能性はあると思います。実際梅雨時には高音不足を強く感じるというほどではなかったものの湿度の影響を感じることがありました。高音不足を感じた場合は密閉容器と乾燥剤で乾燥させてみる価値はあると思います。
マニュアルにはかろうじて日本語の説明もありますが、アプリは多言語対応されていません。英語圏以外にも販路を拡大するつもりなら、アプリの多言語対応はして欲しいなと思います。
初期装備のTOZO Golden X1をおすすめできるのは、主にボーカル曲を好んで聴く人、ハイブリッドイヤホンの音が好きな人、低音寄りのノリの良い音が好きな人です。
逆に初期装備のTOZO Golden X1をおすすめできないのは、ハイブリッドイヤホンのBAの高音が好みに合わない人、低音強めなバランスは好まない人です。
聴こえの補正機能に興味がある人にもおすすめしません。補正機能を上手く搭載されているTWSの話はあまり聴かないので発展途上なのかもしれません。
合わせたわけではないのですがTOZO Golden X1は6日の0時からセール中です。
- ブランド:TOZO
- 型番:X1
- ドライバ構成:12mmDD(カーボンナノチューブ振動膜) + Knowles BA
- Bluetooth ver.5.3
- 再生周波数帯域:12Hz-44.1kHz
- ハイブリッド式ANC
- IPX6防水
- 通常価格:19,999円
- TOZO Golden X1
- JP TOZOSTORE セール中16,999円