TRN T200(Amazon/AliExpress)のレビュー、第2回はおすすめイヤーピース編です。T200の充電ケースはイヤーピースが入る部分に余裕があり、TWS用ではないイヤーピースでも特別に大きめなものでなければ装着した状態でもちゃんと収まって充電できます。
音の基準は付属イヤーピースです。付属イヤーピースは響きを拾いやすい・低音のアタック感が音量的に強め・高音のピーク高めなようでTRN T200のドンシャリを強めて感じさせているようです。すべて付属イヤーピースと比較した時の音の違いで評価しているので、評価内容はイヤーピース自体の傾向とは必ずしも一致しません。
人間の耳の形状は千差万別です。私が良いと思ったイヤーピースが必ず皆さんの耳の形状に合うとは限りません。また、微妙な装着の違いで変化が出ることもあります。ご了承ください。
レビュー第1回は以下からどうぞ。
- 2019/11/13 [レビュー] TRN T200 (1) アタック感強めなドンシャリが楽しいコスパ機
目次
低音を強化したい
KZ標準溝入りイヤーピース
KZのイヤホンに付属する黒いシリコンの溝入りイヤーピースはLサイズでもケースに収まり充電にも支障ありません。中華イヤホン好きならひとつくらいはKZのイヤホンを持っているのではないかと。
- シンバルの主張が少しだけ強まる
- 低音の量が増える
このイヤーピースは低音の量がやや増す傾向があるので、もしも量感不足を感じるようなら試してみて欲しいです。ただしシンバルの主張が少し強まっている気がするので、そこが気になっている人は合わないかもしれません。
SednaEarfit Short
AZLA SednaEarfit Short(Amazon)はSednaEarfit(Amazon)の軸が短いタイプです。傘の部分は既存版SednaEarfitと同等なようです。開口部が広く軸が固めなドーム型のシリコン製イヤーピースです。SSは10.4mm、Sは11.2mm、MSは11.9mm、Mは12.6mm、MLは13.3mm、Lは14mmです。
- シンバルの細さが少し改善
- 低音の下の帯域が付属イヤーピースよりも出る
- アタック感が音量的にやや弱まる
MLサイズまではケースに収まり充電もできますが、MLサイズだと引っかかって引っ張り出す感じになります。Mサイズは普通に使えます。このイヤーピースは外径が大きめなので、私には付属イヤーピースLサイズとSednaのMサイズもしくはMLサイズが同じくらいの装着感でした。
少しアタック感が弱まりますがT200はアタック感強めなので衰えすぎたとまでは感じません。また、低音がしっかり出ているからかシンバルの細さがいくらか改善します。
AET07
AET07は開口部が広めなイヤーピースです。以前は型番AET07aで販売されていましたがパッケージ変更で現在はAET07(Amazon)になっています。Sは11mm、M-は12mm、Mは13mm、Lは14mmです。
- シンバルの細さが少し改善
- 低音のアタックの密度感が増す
- 低音がタイト
低音域の下の方がよく出るので、重低音不足を感じるならAET07はおすすめです。高音の主張がわずかに他のイヤーピースよりも弱いようで相対的にボーカルが出てきたと感じます。バランスは良いのですが、中音域の谷が浅くなって音場がやや狭まったと感じます。それでも狭いというほどではありませんしタイトなのも良いです。
ボーカルを引き出したい
misodiko M490
ややペタペタしたフォーム素材のコーン型イヤーピースです。Sは11.2mm、Mは13mm、Lは14mmです。T200の充電ケースではLサイズでも問題なく充電できました。
- 高音の主張が弱まる
- ボーカルが出てくる
- ベースラインがややタイト
- 低音のアタック感が音量的に弱まる
付属イヤーピースでは少し広がりがある低音がややタイトに締まるため低音の支配がやや弱まります。ウレタンのわりに高音は出るのですがやはり少し減衰しているようで主張が弱まります。
上と下が少しずつ抑えられることで中音域の谷が相対的に浅くなるためかボーカルが出てきます。
JVC EP-FX2
JVC EP-FX2(Amazon)も付属黒シリコンと似た形状です。他のカラーよりもコシのあるクリア限定でおすすめ。SSは9mm、Sは10mm、Mは12mm、Lは14mmです。
- シンバルの主張がやや弱まる
- ボーカルが出てくる
- 音が近づいて音場が狭まる
- 重低音の重さがわずかに衰える
シンバルの主張がやや弱まり、他のイヤーピースよりは目立ちにくくなります。ボーカルが出てくるのでボーカルが遠い、音量的に小さいと感じるならかなり良いと思います。ただし音が近づく分だけ音場が狭まります。重低音はやや減衰するようですが私は不足だと感じるほどではありませんでした。
個人的にはボーカルを引き出したいならウレタンのM490の方が好みですが、どうしてもシリコンが良いならこちらが選択肢に入るでしょう。
ドンシャリ感を弱めたい
A-Focusハイブリッドイヤーピース
A-Focus ハイブリッドイヤーピース(Amazon)は安価ですがイヤホンと相性が合えばなかなか使えるイヤーピースです。最近色違いが増えていますがおすすめするのは傘がクリアで軸がオレンジのものです。Sは11mm、Mは12mm、Lは13mmです。
- 高音の主張が少し弱まる
- ベースラインが付属イヤーピースよりはやや控えめ
- 定位が良くなる
弱ドンシャリと言えるほどではありませんが、上と下の主張が少し弱まるので付属イヤーピースよりもドンシャリ感が弱まります。全体的に低音の支配力が弱まった感じになります。
また、高音の主張が原因で生楽器演奏などで定位が微妙だと感じているならそれがいくらか改善するようです。
なおLサイズでも充電は可能ですが少し押し込んでやる必要がありました。
まとめ
市販のイヤーピースに変更すると響きが抑えられることが多く音の広がりに変化が出やすいです。また、前述した通り付属イヤーピースはドンシャリ感を強める方向への効果がありそうなので付属イヤーピースが一番好みという人もいると思います。
重低音が物足りないならバランスの良いSednaEarfit Short(2ペア1,359円~)がおすすめです。次点はAET07(3ペア808円)ですが音場が狭まるのが惜しい。
ボーカルを引き出したいならウレタンのmisodiko M490(3ペア1,280円)がおすすめです。どうしてもシリコンが良い場合のみJVC EP-FX2(3ペア303円)という選択肢があります。
ドンシャリが強すぎるなら、上と下が弱るA-Focusハイブリッドイヤーピース(6ペア688円)が良いでしょう。
おすすめしたイヤーピースが高すぎるならKZ標準溝入りイヤーピースなど持っている持っている他のイヤホンに付属しているイヤーピースをまず試すのが良いと思います。意外としっくりくるものがあるかもしれません。
ちなみに私自身はSednaEarfit Shortで使用しています。
レビュー第1回は以下からどうぞ。
- 2019/11/13 [レビュー] TRN T200 (1) アタック感強めなドンシャリが楽しいコスパ機