[レビュー] apt-X LL対応ヘッドホンAUSDOM AH3

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激安Bluetoothイヤホンが予想以上に良い音だったのでBluetoothヘッドホンも買ってみました。買ったのはこちら。AUSDOM AH3です。1万円以下・重低音タイプではない・apt-X LL対応という条件で選びました。

AUSDOM AH3
ASUDOM AH3

楽天やYahooでも売っていますがAmazonより1,000円以上高いので、Amazonでの購入がおすすめです。なおAmazonに内容が被っているレビューがありますが私(magnolia)が書いたものですのでご安心を。

製品仕様

  • 密閉型オーバーイヤー
  • 折り畳み可, 有線接続可, 重低音モード
  • ドライバーユニット:40mm
  • Bluetoothバージョン:4.2
  • プロファイル:HSP, HFP, A2DP, AVRCP
  • コーデック:apt-X Low Latency, apt-X, SBC
  • ハンズフリー通話対応
  • 音圧レベル:95dB
  • インピーダンス:32Ω
  • 周波数応答:20Hz-20,000Hz
  • 音楽再生:約20時間
  • 充電時間:約2時間
  • 重量:205g
  • 製品保証:1年間
  • 通常価格:5,999円(2018/05/27調べ)

AUSDOM AH3の商品ページには以下情報以外にも詳細な仕様が掲載されています。

音質

音の傾向

届いてすぐは…なんだか音がボワボワする。「これは失敗したかな…?」と思いましたが、長時間音楽を流しっぱなし、要するにエージングしたらいくらか良くなりました。

ホワイトノイズは聞こえません。この点はかなり優秀です。

高音はマイルドで、刺さることがなくキンキン・シャリシャリした音はしません。きつい高音が苦手な方には聞きやすいと思います。

中音は十分に出ているようですが若干埋もれることがあると感じます。イコライザーでちょっとだけ低音を下げてみたところかなり良くなったので、やはり低音に負けているようです。

無線で電源ONの状態で電源ボタンを続けて2回押すことで低音を強める機能があり、確かに低音が強くなります。しかし楽器演奏が入っているとこもった感じとボワつきが出やすいです。電子音・打ち込み系ならドシドシ来て悪くないかと。

Amazonレビューには低音強化モードの違いが分からなかったという方がいるようですが、再生ソフトウェアでも結構音は変わるのでそれが原因の可能性もあります。iTunesよりfoobar2000の方が違いがはっきり分かるようです。Youtubeの動画(宇多田ヒカルのAutomaticとか)でもはっきり分かりました。

低音強化モードOFF状態でも低音が控えめというわけではありません。私はモニター系か全体的にバランスの良いタイプのヘッドホンしか持っていなかったので、比較するとこちらは少しだけ強めなくらいです。使い始めはこもりのせいで低音がちょっと強く感じていましたがエージングで多少は改善したため気になるほどではなくなりました。

細部の聞こえ具合はお値段相応です。よく良いヘッドホンを使った時に「今まで聞こえなかった音が聞こえる」ということがありますが、そういうことはないです。

有線接続

左側にある3.5mmイヤホンジャックから有線接続でも使うことが出来ます。有線と無線は同時使用することは出来ません。また、有線で使う時に電源を入れていると変な音になりますので、有線を使う時は必ず電源を切りましょう。なお有線で使用中はAH3側でのボリューム調節は出来ません。

有線接続時はiXCCというメーカーのケーブル(黒)を使っています。

試した中ではこのケーブルが一番Bluetooth使用時に近い音を鳴らしてくれました。音の傾向が同じ方が良いならこれがおすすめです。

逆にBluetooth接続時の音とは好みが違った場合は別のケーブルで傾向を変えて使うという手もあります。近日3.5mmケーブルの比較記事を投稿予定です。

イヤホンジャックの穴があるせいで左右の音に違いを感じるというレビューがあったので、念のためシリコンの栓を買いました。

他にもシリコンの栓は売っていて評判も微妙なものが少なくありませんが、これはかなり良く出来てますよ。緩くもきつくもなくちょうど良い抵抗具合で、出し入れに苦労するということもありません。

使用感

装着感

イヤーパッドは柔らかめで、側圧は私(帽子は女性の標準サイズくらい)にはきつくも緩くもなく、今のところ最長3時間程度ですが痛くありません。しかし長時間使うと若干疲れそうな雰囲気がしたので、エージングしながらティッシュ箱を挟んでおいたところ概ねジャストサイズになりました。

ヘッドバンドにはクッションがついているので頭頂部が痛くなることもないです。長さ調節が可能ですが私にはちょっとしか余裕がないので、ヘッドホンの高さがいつもギリギリだったり足りないかったりする人は小さく感じるかもしれません。

イヤーパッドの内寸は6cm×3.5cmくらいです。私は起き耳なのですが、イヤーパッドの中で耳が押されて痛いということはありませんでした。ただしAmazonレビューに耳の上に乗るようになってしまったという方がいたので耳が大きいとはまらない可能性はありそうです。

通信距離

音源が8畳のリビング真ん中あたり → 木のドア → ダイニング → キッチンまで問題なく切れませんでした。もうちょっと遠いトイレに行ってドアを締めても大丈夫そうです。

Bluetoothイヤホンではキッチン辺りでブツブツ言い始めるので、このヘッドホンの受信感度は良い方だと思います。

遅延

apt-X LL(遅延40ms未満)では遅延はほとんど気になりません。まだちょっと試しただけですが、Nintendo SwitchでゼルダBotWをプレイするくらいなら問題なさそうです。

人が話している動画の口と声のずれはすごく気にすればズレがあるかも?と言う程度です。普通に見ている分には気にならないと思います。

しかし確認するのに見た映画で鉛筆をすばやくササッと動かして絵を書くシーンがあってそこだけは遅延にすぐ気づいたので、楽器演奏動画やタイミングがシビアなゲームでは厳しいんじゃないでしょうか。

apt-X LLで通信したい場合は送信側もapt-X LLに対応している必要があります。apt-X LL非対応の機器では下位規格が使われるため遅延が大きかったり音質が悪くなったりします。

PCやNintendo SwitchならBT-W2がおすすめです。

電波干渉

電波干渉はどちらかというと少ないです。Bluetooth接続機器の多くはWi-Fiでネットしながら使っていると読み込みの際にブツッと言うことがありますが、このヘッドホンでは頻度が少ないです。

Bluetooth接続時に小さい音で途切れる(聞こえなくなる)問題は対処法があるので以下記事を参照して下さい。

携帯性

折りたたむことが出来ます。丈夫そうなのであまり気を使わずに持ち歩けそうです。

AUSDOM AH3を折りたたんだところの画像
比較的丈夫そうです

操作性

電源ボタン、音量ボタンは右側についています。手探りで押すのもすぐに慣れました。

AUSDOM AH3の操作ボタンとポート類の画像
左側は3.5mmジャック(シリコン栓で塞いであります)と電源ポート

送信機(トランスミッター)の仕様にもよりますが、基本的にはいちいちペアリングしなくても前回ペアリングした機器に接続されます。初回および別の機器に変更する時は起動時に電源ボタン長押しでペアリングモードになります。

新しい機器にペアリングする時に妙に接続が遅いことがありますが、前回ペアリング済みの機器ではすぐにつながります。

バッテリー

仕様が再生時間約20時間なだけあってバッテリー持ちは非常に良いです。

密閉度と遮音性

密閉度と遮音性は密閉式オーバーイヤーとしての普通くらいだと思います。

ハンズフリー通話機能

最低限の機能しかありません。しかし私にはむしろ助かります。リダイヤルに対応したBluetoothイヤホンで間違って電話してしまったことがあったので…。

まとめ

製造コストを考えると安い有線ヘッドホン+Bluetooth機能ということになるでしょうから、ある意味妥当な品質と値段ではないでしょうか。

Bluetooth受信機能は高品質なようで、ホワイトノイズは聞こえませんし途切れや電波干渉も少ないです。

音はJVC HP-RX500(3千円弱の有線ヘッドホン。イヤーパッドがスカスカなため音もスカスカ)よりは良いです。音の抜けが若干悪いように感じますがそれは1万円前後のヘッドホンと比較した場合なので無線で6千円前後ならこんなもんかなと。

apt-X LLに対応したヘッドホン探しは意外と面倒(Amazonの商品検索で上手くヒットしない)だったので紹介記事があります。

おまけ

イヤーパッドの戻し方

何かの拍子にイヤーパッドが外れてしまって戻せない…とがっかりしないで下さい。プラスチックパーツを外せば元に戻すことが出来ます。

イヤーパッドの縁を挟んでいる内側のパーツは4箇所の爪ではまっているだけなので、外してイヤーパッドでくるみ、元通りはめればOKです。上下の向きがあるようなのではまらない時は逆向きにしてみてください。

両面テープで貼ってみた

もうちょっと抜けが良ければな~とイヤーパッドをくるむ形にするのではなく両面テープで貼ってみました。使ったのは100均の強力両面テープです。

これで少しこもりが抜けました。カバーしていた元々の状態よりは音が抜けているんでしょう。

しかし、仕方がありませんが低音が減りました。低音やや強めだったのが普通レベルになったようです。特に有線接続ではそれだけで特に低音が衰えますから、人によってはむしろ足りなくなったと感じるかもしれません。私は元もままの方が良かったです。

どうしても音がこもって聞こえる!捨てるしかないか…という場合はイヤーパッドを外して両面テープで貼り付け直してみるのも手かもしれません。シャカシャカ過ぎるようなら戻せますし。音が抜けすぎないよう両面テープは隙間なく貼ってくださいね。