[レビュー] RevoNext RX8 – こだわりの再生環境は不要!ハイコスパなイヤホン

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Yinyoo V2のリケーブル編の準備中なので先にRevoNext RX8のレビューです。第1回は箱出しからエージング終了後までレビューして行きます。

エージング後&付属ケーブルの最終評価だけでよろしければ『エージング150時間~』から後ろだけご覧ください。

Revonext RX8 の画像
カラーはクリアブラック

製品仕様

  • ブランド:Revonext
  • 型番:RX8
  • ドライバ構成:1BA+1DD
  • インピーダンス:25Ω
  • 感度:105db
  • 再生周波数帯域:7Hz-40000Hz
  • ケーブル端子:2PIN(0.78mm)

*AliExpressのセール期間は8/26 16:00~

※AliExpressで不良品が届いた場合は英語で問い合わせる必要があります。また、迅速に交換返品に対応してくれるとは限りません。自信のない方・保証が欲しい方は割高でもAmazonでの購入がおすすめです。

外箱はシンプルでRX8の画像のみ。

Revonext RX8 の外箱の画像
シンプルな外箱

中はKZ風?冊子が付いています。

Revonext RX8 の箱の中の画像

同梱物はイヤホン本体、ケーブル、シリコンのイヤーピース3サイズのみと最小限。ちょっと見づらいですが2PINのピン先がやや長いタイプです。

Revonext RX8 の同梱物の画像
最小限です。

ノズルはあまり長くありませんが耳への収まりは悪くなく、フランジタイプなど耳の奥に突っ込むタイプのイヤーピースでなければ大抵は問題なく使えます。外れたりズレたりする心配はなさそうですよ。

Revonext RX8 のアップ画像2
ノズルの長さのわりに収まりは良いです。

半透明プラスチックなので中身が見えます。

Revonext RX8 のハウジング拡大画像
中身がチラ見え

KZの大きめプラ製イヤホンを見てきたからか小ぶりに見えます。

Revonext RX8 を手に乗せた画像
KZのプラ製に比べたら断然小ぶり

付属ケーブルはハウジングに合わせたカラーリングになっているみたいですね。ブラックはちょっとカーキがかった渋めの色で格好いいです。タッチノイズも特に気になるほどではありませんし、スライダーも付いています。

Revonext RX8 の付属ケーブルのアップ画像
付属ケーブルは見た目だけでなく質も悪くない感じ

音質

商品説明

  • 優れた解像度
  • 高音域の更なる透明感
  • ボーカル音域の聴き心地の良さ
  • しっかりとした低域再生を実現
  • ボーカルを他の音域が邪魔をしていない
  • スピード感と高い分解能
  • 深くゆるぎない低音
  • トーンの整った豊かな音場
  • ライブ感溢れるサウンド

箱出し

  • 高音がかなり出ている
  • 音の距離感は近からず遠からず
  • 部分的にこもり
  • クロストークはほぼなし

高音はかなり出ています。ちょっと刺さるかも。商品名の部分に「重低音」とありますがさほど低音は出ていない気もするので、刺さりも含めて要エージングなんですかね。

部分的にうっすらこもりがありますが大したことはなく、高音が辛くなければ使いながら慣らしていけそうです。

エージング150時間

放置エージングしていたら100時間経っていたので途中でチェックしたところサ行が気になったため更に延長しました。エージング延長によってサ行の不快感は解消したので、刺さりを感じやすい楽曲を聞かない人や刺さり耐性が強い人ならそんなに長くなくても良さそうですが苦手な場合は長めにエージングを行った方が良さそうです。

付属イヤーピース

高音域の音量
4.3
★★★★★
★★★★★
中音域の音量
4.0
★★★★★
★★★★★
低音域の音量
3.8
★★★★★
★★★★★
  • 高音域≧中音域≧低音域
  • 高音域の主張は再生環境による
  • 中音域はよく出ている
  • 低音域はアタック感あり
  • ボーカルは近め
  • 響きはもうちょっとだけ欲しい
  • 音場は普通
  • 分離と定位は良い
  • 情報量は多くはない
  • 解像度はまずまず

周波数特性チェック用のスイープ音源で耳で聞いてチェックした限りでは、音量バランスは高音域≧中音域≧低音域です。低音が立ち上がって一定の音量になってから中音域の途中までの凹凸は非常に浅く、気になるほどのレベルではなさそうです。しかし高音域にはそこそこ凹凸があり、高音のピークがやや高めです。あえて作っている感じはあります。

高音域のピークがやや高いようですがこれは再生環境に依存するところが大きく、パワフルであるほど主張が強いです。アンプを使うなどすると音域全体が音量的に大きくなるのではなく凹凸が出てピークが高くなるような印象を受けます。

中音域はよく出ており、楽曲によっては少しだけ遠くなる音が混ざりますが個人的には気になるほどではありませんでした。

低音域は他の音域と比べると微妙に控えめではあるものの下の帯域がちゃんと出ていることで意外と量感がありアタック感もやや強いので、音楽を聞いていると概ね中音域と同程度に聞こえ、楽曲によっては高音に主張がある中低音寄りに聞こえます。また、聞き取りづらい小さく低い低音も聞き取れます。

音の距離感は近くも遠くもなく、音の伸びと響きはややキレが良いくらいです。もうちょっと伸びれば音場ももう少し広がったんじゃないかと思いますが、あえてスキッとさせているんじゃないでしょうか。

情報量は多くはないものの解像度はまずまずです。高音の作り込みのせいで高音域の自然さはあまりありませんが気持ち良さは感じられます。中音域が一番解像度が高いと思います。低音域は普通ですが価格を考えると悪くないです。

分離と定位は良い方だと思います。付属ケーブルの質が良く、音楽を聞く位の音量では耳で聞き取れるレベルのクロストークがないことも大きいでしょう。

RHA デュアル・デンシティシリコンイヤーピース

RHA デュアル・デンシティシリコンイヤーピースは弾丸型イヤーピースをなくした時の交換用にもおすすめのイヤーピースです。

高音域の音量
4.3
★★★★★
★★★★★
中音域の音量
4.0
★★★★★
★★★★★
低音域の音量
3.8
★★★★★
★★★★★

音域間のバランスは付属イヤーピースに非常に近いですが、高音のピークがごくごく微妙に抑えられます。もしも付属イヤーピースで高音がつらいならおすすめです。

また、どこがどう違うのか上手く説明できないのですが迫力が増します。付属イヤーピースでもシャリつきはしないのですがシャリ感っぽい部分が抑えられることで厚みがでるというか。

Keepjoy

Keepjoyのウレタンイヤーピースはウレタンフォーム素材の中では比較的高音の減衰が少ないイヤーピースです。

高音域の音量
4.3
★★★★★
★★★★★
中音域の音量
4.0
★★★★★
★★★★★
低音域の音量
3.8
★★★★★
★★★★★
  • 高音域の減衰は少ない
  • 高音のピークがちょっとだけ抑えられる
  • 中音域はさほど変化なし
  • 低音域が適度に締まる
  • 反響が少し抑えられる
  • ボーカルは近め

Keepjoyはウレタン素材のイヤーピースの中でも全体を上手い具合に調節してくれると思います。高音域の減衰は最小限に高音のピークをちょっとだけ抑えてくれるようです。

ウレタンなので響きが抑えられてしまいますが、その分音が締まるので低音域のアタック感が付属イヤーピースよりは際立つように感じます。

ボーカルは付属イヤーピースよりも中心に寄って来ますが、それが気にならないなら全体的に聞きやすくなります。

クリスタルチップス

クリスタルチップスはウレタンフォーム素材の中では比較的高音の減衰が少ないイヤーピースです。

高音域の音量
4.2
★★★★★
★★★★★
中音域の音量
4.0
★★★★★
★★★★★
低音域の音量
4.0
★★★★★
★★★★★
  • 高音域≧中音域=低音域
  • 高音がやや衰える
  • 低音のアタック感が少し強まった
  • 低音が締まった

ウレタンの効果で低音が締まります。アタック感も強まった印象を受けます。低音への効果はKeepjoyよりもクリスタルチップスの方が感じやすいです。

ウレタンとしては高音の減衰が少ないですがシリコンと比べれば衰えるので、高音の刺激が強すぎると感じていたなら良いバランスなのではないでしょうか。

楽器によって軽くなったり気が抜けたような音がするのがだいぶ改善しました。

その他

装着感

ステムが短いですが意外と奥まで収まります。一度付けていまえば外れやすさはなく、装着感も悪くありません。しかし結構しっかり突っ込んでやらないと音が安定しないですね。イヤーピースが半円形に近いときっちり装着するのに非常に手間取ります。直径が大きめもしくは半球形に近くない形状の方が扱いやすいようです。

私は起き耳なのでZS6など角ばったイヤホンの角が耳に当たりやすいのですが、RX8では長時間装着していても不快感は感じませんでした。

遮音性と音漏れ

遮音性は普通ですが音漏れは少ないと思います。イヤーピースの穴を指で塞いで大きめで音楽を流してみましたがほとんど聞こえません。耳に入れてしまえばもっと聞こえないはずなのでさほど気にしなくて良いと思います。

総評

大まかにまとめると以下のような音色だと思います。評価基準には価格も含むので当然ながら上位価格帯と比較した場合は評価が落ちる点もありますが、3千円以下としてはコストパフォーマンスは高いと感じます。

  • 付属品で事足りる
  • クリア
  • 高音は再生環境次第
  • 中音域は解像度高め
  • 低い低音が出ている
  • ボーカルが聞きやすい
  • 情報量は価格なり
  • 自然なタイプの音色ではない
  • 分離と定位良し
  • チープな再生環境に合う

付属ケーブルの見た目と質が悪くないのでリケーブルに興味がなかったり見た目重視でもそのまま使えそうです。カラーリングが合ってるのが良いですよね。

付属イヤーピースもなかなかよく出来ています。イヤーピース変更に興味がなくシリコンが好みならムリに変えなくても良いのでは。逆に相性の良い市販イヤーピースを探すのが意外と難しいかもしれません。というのも、耳への装着が悪いとかなりバランスの悪い曇りが出ることがあるためです。

付属イヤーピースではどうしても耳との相性が悪い・ウレタンの方が好み・高音がつらいなど音に気に入らない部分がある場合にだけ変更すれば良いと思います。その場合半球形に近い物より弾丸型に近い方が相性が良いです。

高音ははっきりと出ていますがシャリシャリはしません。主張の強さは再生環境からの影響が大きく、パワフル過ぎると主張と締まりが強すぎると感じます。

中音域は他の音域よりも解像度が高く感じられます。低音域は全ての音域を同じ音量で聞いたときにはやや控えめではあるものの下の帯域から結構しっかり出ておりアタック感も音量的には十分以上です。ただ、再生環境によっては中高音域よりも低音域の締まりが不足していると感じることがありました。

ボーカルは聞きやすく、楽器演奏にボーカルが紛れやすい曲でもきれいに聞こえます。

情報量があまり多くないので聞こえるはずなのに聞こえない音はありました。解像度はお値段以上です。しかし根本的にはやや作ってる感じの高音なので自然さやリアリティを求めるのは間違っているタイプのイヤホンだと思います。

音の距離感が普通で響きがやや少なめなのであまり音場が広い印象はありませんが分離と定位は良好でバランスが取れてると思います。ただし高音と同様に再生環境からの影響があるため場合によっては分離が良すぎると感じる人がいるような気はします。

チープな再生環境との相性が良いと感じました。スマホ直挿しではさほど高音は主張せず、分離も適度になります。

音についてのおすすめ条件は再生環境によります。チープな再生環境で聞いているならクリアな中高音が音をすっきりさせてくれそうです。スマホ直挿しにもおすすめ。RX8の見た目が好みだと言うだけで試すのもアリだと思います。駆動力のあるDAP、アンプの使用は中音域の上の方から高音域にかけての主張が強くなるため好みが分かれ不満を感じる人が増えるような気がします。高音好きならほどほどのDAPがベターかもしれません。

逆におすすめできないのは、作り込まれた高音が好きじゃない人、音色に自然さを求める人、パワフルな再生環境で聞いていて高音寄りのバランスを好まない人です。

こだわりの再生環境が必要ないことも含めてコスパの高いイヤホンです。エージングが必要ではありますが、付属ケーブルとイヤーピースからムリに変えなくても良いとおすすめできるのは安価な中華イヤホンでは地味にポイントが高いです。

長時間使える装着感で、音漏れは少ないのに遮音性はほどほど、でも音楽はちゃんと聞こえるので通学中なんかにも良さそうです。私は家族がいる時間帯のリビングで、ある程度集中する必要があるPC作業中に使うことが多いですね。小音量なら声をかけられても気づきますし、TVの音が聞こえにくくなるので捗ります。