[レビュー] ZO6255 (1) – エージングで本領発揮するイヤホン

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数ヶ月前に買った中華イヤホンZO6255、エージングしてリケーブルも決定したのでレビューしてみます。

Zodic Audio ZO6255を手の上に載せた画像
ハウジングは金属製で高級感あり

オーディオ分野に特別明るいわけではないので用語の使い方が間違っているかもしれませんがご了承下さい。

仕様

  • ブランド:Zodic Audio
  • ドライバ構成:DD×2, BA×2
  • インピーダンス:32Ω
  • 感度:120db ± 3db
  • 再生周波数帯域:10Hz~40,000Hz
  • ケーブル端子:mmcx
  • マイク搭載

*AliExpressのAnniversary SALE期間は3/28 16:00~4/1 15:59

※AliExpressで不良品が届いた場合は英語で問い合わせる必要があります。また、迅速に交換返品に対応してくれるとは限りません。自信のない方・保証が欲しい方は割高でもAmazonでの購入がおすすめです。

Amazonの商品ページにはZodic Audioというブランドの中華イヤホンのようです。しっかりした化粧箱に入っています。

Zodic Audio ZO6255外箱の画像
固めの箱に入っています。
Zodic Audio ZO6255梱包の画像
中もきれいに収まっています。

中身は、本体+コントローラー付き無酸素銅ケーブル、銀メッキリケーブル、イヤーピース、保存袋。ケーブルは2本とも扱いやすい太さと柔らかさです。タッチノイズも気になりません。

Zodic Audio ZO6255とその同梱物の画像
同梱物

形状は耳掛け(SHURE掛け)タイプです。ハウジングはしっかりした金属製でちょっと重みがありますが付けてしまえば気になりません。ベント(穴)がありますが音漏れはあまり気にならないです。

付属イヤーピースはペラペラです。絶対に変えるべき!付属のイヤーピースでは本記事の評価もAmazonレビューの高評価も謎に思えるはずです。

Zodic Audio ZO6255と付属イヤーピースの画像
付属イヤーピースはかなりチープなので変更必須!

ノズルはやや太めですが手持ちの汎用イヤーピースはどれもはまりました。

ケーブルと音の好みでも合うイヤーピースは変わります。今回はいくつかリケーブルを試して、ケーブルによってコンプライ Ts-500SpinFit CP145のどちらかが合いました。しかしこればかりは耳の形によるので参考まで…。

コンプライはサイズ400も入りますが穴を覗くと微妙に引っ張られて内側が歪んでいるように感じなくもありません。音に影響ありそうですけど…気にしすぎですかね?

しかし正直なところ消耗品としてはコンプライは安くはない(Ts-500は3ペア1,895円)です。質が落ちても安い方がよろしければ、遮音性が劣るため低音が少し抜けてしまうもののNew Beeのウレタンイヤーピース(6ペア950円)はナシというほどではありませんでした。接着剤で加工すれば悪くない音です。安いので私は加工して予備にストックしています。

音質

箱出し

まず付属ケーブル(黒)とTs-500で音出し開始しました。この時点ではいかにも「要エージング」と言った感想。Amazonのレビュー(現在は複数の製品レビューが混在している点に注意)にもエージングに関するコメントがありますね。

  • 弱ドンシャリ
  • 高音は刺さらずきれいに出ているがやや尖った音がする
  • 中音域がやや低音に埋もれている
  • ボーカルが小さい(≠遠い)
  • 低音はやや強めでボワついている
  • こもりが感じられる
  • こもりとボワつきのせいで細部が聞こえない

付属ケーブル(黒)で音を出し始めた段階では若干ボワついた低音が広い音域を支配していて中音域が埋もれてしまい、細部も聞こえづらく感じてしまいます。

高音についてはシリコン素材の場合でぎりぎり刺さらないくらいです。苦手な場合はイヤーピースをコンプライなどのウレタンフォーム素材に変えると少し落ち着きます。

ボーカルは遠いんじゃなくて普通に小さく感じます。ここは控えめなところが更に低音に負けてるのかも。

エージング100時間

エージングは非常に効果がありました。付属ケーブルである程度こもりとボワつきが改善されるには50時間、できれば100時間は必要なようです。

  • こもり改善
  • ボワつき改善
  • 高音は最初に比べると尖った感じが落ち着いたが衰えてはいない
  • こもりとボワつき改善によって中音域が出てきた
  • ボーカルが小さすぎなくなった

こもりとボワつきが概ね収まりました。これによって他の不満点が全体的に改善してきます。

付属ケーブル(黒)

エージングが進んでボワつきが消えても低音はしっかりめです。高音は刺さるほどではないので低音強め弱ドンシャリなような、だけど高音はシャリってほどでもないような。

ウレタンフォーム素材のイヤーピースでは高音がちょっとだけ抑えられるので、よりドンシャリ寄りの方が良ければ付属ケーブル(黒)とシリコンのイヤーピースが良いでしょう。接着剤加工したコンプライでもシリコンほどの強い高音は出ませんから。

付属リケーブル(銀)

音は付属黒ケーブルより締まりがあります。低音が出過ぎないので中音域が凹みにくくなります。弱ドンシャリとバランスの良いタイプの間くらいでしょうか。

ボーカルの入っている曲はこちらの方が聞きやすいです。また、黒ケーブルでは低音が強くて曲のイメージが笑えるほど変わってしまうことがありましたが付属ケーブル(銀)ではそこまでイメージを変えはしませんでした。

別売りリケーブル

別売りのリケーブルに交換すると劇的に音質の向上が期待できます。別売りリケーブルを使った時の評価は次回リケーブル編で書きます。

その他

不良品に注意

中華イヤホンは検品を省いて安くしている場合が多いようで、不良品を引く可能性があります。私は非常に運悪く複数回交換する羽目になりました。

販売店のWTSUN Audioのサポートが良かったのでどうにか耐えましたが、それでもなかなか苛つきます。

このイヤホン・販売店に限らず中華イヤホンで返品交換したというレビューは数多く見られるので、返品交換の手間を掛けたくない方には中華イヤホン自体がおすすめしづらいですね。

しかしながら今回は非常に運が悪かっただけで、他の中華イヤホンではあまり苦労していません。

総評

この後数回に分けてリケーブル編レビューを投稿する予定ですが、付属ケーブルでの総合最終評価は以下の通りです。

  • 100時間のエージングでこもりとボワつきが消える
  • 開放型のわりに音漏れしない
  • 音楽を楽しめるリスニング系
  • 高音と低音がよく出て中音域がやや控えめ(弱ドンシャリ)

本来の音を出してくれるまでに時間が必要なイヤホンです。不満があっても放り投げてしまわず鳴らしておけば、50時間を過ぎた辺りから音が大きく変わっているはずです。

耳に問題がないのに付属ケーブル(黒)でもさほど低音が感じられないなら大抵の場合イヤーピースが原因です。付属イヤーピースはペラペラスカスカですから是非とも変えましょう。

ZO6255の商品説明には「原音に忠実な再現」と書かれていますが原音再生系ではないですね。しかしZO6255の潜在能力は予想外に高く、リケーブルで飛躍的に音質が向上します。弱ドンシャリから原音に近づきつつ聞きやすいリスニング系にまで変化があります。

付属ケーブルでも6,600円ならコスパが良いと感じられる音は出ます。しかし伸びしろのあるイヤホンなので是非とも別売りリケーブルへの投資を検討して欲しいです。

次回はリケーブル編です。2回か3回でお届けする予定です。

2018/07/31追記:今回(第1回)も含めて全4回まで書きました。