[レビュー] KBEAR KS1 ~ 不満の原因は付属品…KS2のケーブルで問題解消するのが惜しい

当ブログの商品リンクにはアフィリエイトリンクが含まれます。

KBEAR KS1には2022年に別カラーとしてクリアブラックが追加されていますが、ハウジングがクリアカラーに変更されただけでなくノズルの太さと音も異なります。マットカラーの方も仕様変更されているかどうかは未確認です。⇒関連ツイート
本レビューは初期ロットマットカラーのレビューです。

今回はKBEAR KS1のレビューです。外装画像等のレビューがご不要であれば『音質』から後ろもしくは『総評』だけご覧ください。

KBEAR KS1の白背景画像
  • 私の耳は耳穴入り口付近から外耳道が太めです。これまでの経験上、深く装着しすぎるとバランスが崩れるイヤホンも少なくないためアジア人の平均から外れる程度には太めではないかと思います。
  • 本体個体差だけではなくケーブル個体差により音色が軽微に変化する場合があります。低価格中華イヤホンの他、単体販売のリケーブルでも同様の事象を確認しています。ご了承ください。
  • イヤーピース変更の提案もしていますが、耳の形状によっては必ずしも私と同じ感じ方になると限りません。ご了承ください。
  • イヤホンレビューの見方や用語の説明などは『当ブログのイヤホン・ヘッドホンレビューの見方(2018/10/24版)』をご覧ください。

製品仕様

  • ブランド:KBEAR
  • 型番:KS1
  • ドライバ構成:1DD
  • インピーダンス:16Ω
  • 感度:109dB
  • 再生周波数帯域:20Hz-20,000Hz
  • ケーブル端子:2pin(0.78mm)TFZタイプ
  • Amazonでは仕様ごとに商品ページが異なります。画像付きリンクはマイク付きホワイトの商品ページです。それ以外は以下の価格表からご確認ください。
  • KBEAR KS2(レビュー/Amazon/AliExpres)の兄弟機
  • DDは10mmのPET振動膜、デュアルマグネティックサーキット(二重磁気回路)
  • 付属ケーブルは4芯4N純銅ケーブル
  • ハウジングはポリカーボネート
  • 色はブラックとホワイトの2色

KBEAR KS2と同様に箱書きには日本語の製品仕様も記載されています。KS2とは表面のデザインと中の緩衝材が異なり、KZっぽくなっていますね。私はホワイトを選択しました。

KBEAR KS1の外箱表面の白背景画像 KBEAR KS1の外箱裏面の白背景画像 KBEAR KS1の内箱の白背景画像

同梱物は黒皮膜のケーブル、KBEAR KS2と同じ種類の黒いシリコンイヤーピースS・M・L各1ペアです。

KBEAR KS1の同梱物の画像
KBESR KS2からケーブルが変更されています。

ハウジングはポリカーボネート、KBEARのロゴがプリントされています。ノズルは金属で、KS2とは異なる目の細かいメッシュフィルターが採用されています。ケーブル端子はTFZタイプです。KS2の金型を流用したのかベントが開いています。

KBEAE KS1のハウジングの画像1
KS2と同じ位置にベントあり。
KBEAE KS1のハウジングの画像2 KBEAE KS1のハウジングの画像3 KBEAE KS1のハウジングの画像4 KBEAE KS1のハウジングの画像5

音質

イヤホンの評価環境には主にFiio X7 MarkⅡ(AM3D)を使用していますが初期装備のKBEAR KS1との相性が悪いようです。そのため今回は主にZishan Z4(Zishan/Amazon中国発送 21,000円/AliExpress $100.57)を使用します。

Z4は私が所有する中ではおそらくiFi Audio ZEN DACの次くらいにフラット寄りでニュートラルな音色ですが、イヤホンによっては高音の刺激がほんの少しだけ抑えられる傾向があります。付属イヤーピース使用時/ほとんど騒音のない屋内でボリューム14前後、平均約53~54dB*1)で聴いていきます。

  • 1. 平均が出せるスマホの騒音計アプリで計測しています。
KBEAR KS1とZishan Z4の組み合わせの画像

駆動力および相性の比較としてFiio X7 MarkⅡ(AM3D)、Zishan DSDs(ES9038Q2M/CMinPhase/AliExpress)、Zishan DSDs(CS43198/Default/完売)、PC→iFi Audio ZEN DAC*2公式製品情報/Amazon)、PC→aune BU1*2代理店サイト/eイヤホン/ヨドバシ)、Xperia X Performance、iPod touch(第7世代)も使用しました。音源は主にFLACです。他にAmazon MusicおよびYoutubeの動画なども使用しています。

  • 2. PCからの再生はfoobar2000+WASAPI(event)
  • KBEARではあまり聞きませんが低価格中華イヤホンには音が微妙に異なる個体差が生じている場合があります。
  • 低価格中華イヤホンの付属ケーブルや中華リケーブルにも個体差があります。特に低音(超低域)に差が出ることが多いです。

付属ケーブル(マイクなし)+付属イヤーピース

ケーブルは付属ケーブル(マイクなし)、イヤーピースは付属イヤーピース(左L右M)で深めに装着して聴いていきます。

高音の主張*
3.8
★★★★★
★★★★★
高音域の音量
4.3
★★★★★
★★★★★
中高域の音量
4.3
★★★★★
★★★★★
中音域の音量
4.0
★★★★★
★★★★★
中低域の音量
4.3
★★★★★
★★★★★
低音域の音量
3.8
★★★★★
★★★★★
アタック感*
3.8
★★★★★
★★★★★
  • 『高音の主張』は金属音などの目立ち具合です。
  • 『アタック感』は低音のアタック感の音量的な強さ(ドンシャリのドンの強さ)です。

周波数特性チェック用のスイープ音源とトーンジェネレーターで耳で聞いてチェックした限りでは超低域25Hzまで聴こえるもののそれ以下はかなり小さめ、中低域はごく軽く盛られており、高域には5.2kHzと8kHzと10kHzにピークがあり、中年の耳では13kHz辺りから上はかなり弱くなります。聴覚上はやや低~中低域寄りのドンシャリ型といったところでしょうか。

高音域は周波数特性上のピークの高さも高すぎず刺さりは感じず聴き疲れません。主張はわずかに控えめです。きらびやかさはほどほど、伸びもやや抑制気味になりやすいです。付属イヤーピースはやや高音の刺激の強さを抑えており、伸びの抑制は付属ケーブルの影響があります。リケーブルすることでよりすっきりかつ伸びやかになります。

中音域は周波数特性上の谷があるため聴覚上も少しだけ凹みを感じますがボーカル帯域はやや盛られており音量的にはよく聴こえ、下がってしまうことはありません。歯擦音はなく聴きやすいです。やや温かみが感じられます。

私の耳では挿入が浅かったり機器との相性次第では若干乾いたり少しあっさりすることがあります。女性ボーカル帯域が少し強いようで、男性ボーカル+女性コーラスの場合に少しコーラスが前に出すぎているように感じることがありました。

前述した通り、機器との相性次第でボーカルの高音が荒れることがあります。もしかすると歪みなのかもしれません。

低音域はやや強めでやや重みがあり適度に力強いです。中低域も軽く盛られていて少しだけ量と厚みがあります。重低音の重みと沈み込みは十分、伸びは普通です。全体の中では若干緩く、楽曲によっては微妙に中音域に滲出してくることがあるようです。

この滲みの原因は付属イヤーピースおよび付属ケーブルです。イヤーピースを変えるだけでも改善されますが、リケーブルすることで高音の伸びと低音の沈み込みもより深くなり重さも増しますので、どちらか一方ならリケーブルの方をおすすめします。

中~高域の分離は良いのですが低~中低域の分離は普通かやや緩い印象です。定位はピタッと決まりすぎず曖昧でもなく、位置関係の違和感もありません。音の距離感は普通ですがボーカル音量が少し強めなことで近く感じられるかもしれません。音場の広さは普通で平坦ではないものの、奥行きはいまひとつです。

しかしこれらも付属ケーブルが原因のひとつです。リケーブルすることで低~中低域の分離も良くなりますし、高音がよく出るケーブルなら抜けも良くなります。

装着位置が悪いと中高域の一部帯域が少し強めになりやすく楽曲によっては実際よりもやや近寄っていると感じられる音があります。気になる場合は挿入の深さを微調整してください。

全体的にやや暖かみを感じつつも自然な音色です。付属ケーブルではボーカルはごく普通で、どちらかと言うと生楽器との相性が良いと思います。

Yinyoo YYX4823+acoustune AET07

付属品との相性があまり良くないため、あまり味付けのない8芯銅線ケーブルYYX4823(Amazon完売/AliExpress $9.71-12.11)とacoustune AET07(Amazon サイズ別3ペア621円)でも簡単に評価していきます。

  • 高音の主張が強まる
  • 低音の滲みが出なくなる
  • 情報量が増える

低音が締まり高音が強まることで初期装備で感じる不満点が概ね解消されます。低音が他の帯域に滲んで邪魔することがなくなり明瞭さが向上します。また、細かな音も聴こえ情報量が増えたと感じることができます。

より深さを感じ重みのある低音はタイトでありながら適度に伸びます。YYX4823は特別深い低音が出るタイプのケーブルではないため、KS1の実力だと思います。

高音はよりシャープに伸びもよく、きらびやかさも向上、抜けが良くなります。YYX4823には高音が強まる傾向はありませんがAET07は比較的しっかりと主張する高音を引き出しやすいです。

KBEAR KS2付属ケーブル(マイクなし)+付属イヤーピース

付属ケーブルよりもKBEAR KS2の付属ケーブルの方が相性が良いです。

  • 高音の刺激が強めな機器でも女性ボーカルが荒れない
  • 低音がぼやけない
  • 機器との相性が出にくくなる

兄弟機のKBEAR KS2の付属ケーブルに変えるだけで初期装備で私が気になっていた点が解消されました。先発のKS2から付属ケーブルが変更になっていますが、変更しなくて良かったのではないかと感じます。

その他

装着感

装着感は非常に良好です。しかしステムの太さが違うためかKBEAR KS2では左右Mがちょうど良かった付属イヤーピースをKS1では左L右Mにする必要がありました。

KBEAR KS1をシリコン耳モデルに装着した状態の画像1 KBEAR KS1をシリコン耳モデルに装着した状態の画像2

音漏れ・遮音性

耳に当たる側に小さいベントが2つ開いています。遮音性は普通です。静かな部屋でパソコンのキーボードを打っていると静かな楽曲では打鍵音が小さく聞こえます。音漏れは気にしなくて良さそうです。

KBEAR KS1のベント穴が見える角度のハウジング画像
KBEAR KS2と同じ位置ですね。

再生環境と駆動力

付属ケーブル+付属イヤーピースの組み合わせでは駆動力よりも機器の高音のバランスに相性があるようです。6~8kHzが強めな機器ではハスキーな女性ボーカルが荒れて聴き心地が悪くなることがありました。

KBEAR KS1とFiiO X7MK2(AM3D)との組み合わせの画像
Adeleの『Hello』のボーカルの高音部分が若干耳障りです。

高駆動力な方がタイトで明瞭ではあるもののスマホやiPod touchなど低駆動力な機器でも十分上手く鳴ります。駆動力よりも相性で選ぶと良いと思います。また、リケーブルすることで相性が生じにくくなります。

付属イヤーピース

付属イヤーピースはKBEAR KS2の付属イヤーピースと同じです。やや高音を抑え気味で超低域にわずかに強まりやすい帯域があるようです。高音の主張がやや控えめなKS1では変更した方がいくらかシャープな音色になります。また、付属ケーブルとともに低音がぼやっと広がる原因になっています。

付属ケーブル

付属ケーブルは黒い被膜の4芯ケーブルです。コネクター部分はTFZタイプです。兄弟機のKBEAR KS2の付属ケーブルとは色だけでなく素材も異なり、4N銅線とのこと。

KBEAR KS1の付属ケーブルの白背景画像
相性的にはKS2と同じケーブルで良かったのに…。

高音の伸びがやや抑制気味で超低域にわずかに強くなりやすい部分があり、KS1との組み合わせでは低音の量が薄っすらと増えやすいようです。機器によっては生じる女性ボーカルの高音の荒れもこのケーブルが強めています。KS1で感じる不満点は付属ケーブルとの相性があまり良くないことから来ているようです。

KBEAR KS2の付属ケーブルはKS1との相性が良く、低音の量の増えやすさや女性ボーカルの高音の荒れが改善されます。KBEAR Larkの付属ケーブルもタイトで抜けが良く疾走感が向上してなかなか合います。持っているならぜひ試してみてください。

ハウジング補修時の注意点

レビュー準備中にイヤーピース交換しまくっていた(これは私の扱いが悪かったせいです)ところステムが緩み動くようになってしまい、最終的には以下画像1枚目のように1mmほど引き出せるようになってしまいましたので接着して補修しました。ポリカーボネートはアクリル溶剤で溶けるため、アクリル溶剤不使用でポリカーボネートと金属の接着に向いていそうだったセメダイン スーパーXゴールド(公式製品情報/ヨドバシ/Amazon)を使用、ハウジングが溶けることもなくしっかりと接着できました。

他のイヤホンとの比較

KBEAR KS2

KBEAR KS2(Amazon 2,750円/AliExpres $18.85-19.63)は1BA+1DD構成で、KS1の兄弟機です。解像度よりも聴き心地の良さを重視した音色の中低音域寄りややドンシャリ傾向です。低音の質感とコントラバス(ウッドベース)などの弦楽器の音色が魅力的でジャズとの相性が良いです。付属品だけでも一定の満足度を得られるコスパ機です。

KBEAR KS2とKBEAR KS1を並べた白背景画像 KBEAR KS2とKBEAR KS1のハウジングを並べた白背景画像1 KBEAR KS2とKBEAR KS1のハウジングを並べた白背景画像2 KBEAR KS2とKBEAR KS1のハウジングを並べた白背景画像3

シェルの形状と素材は同じでノズルの太さとフィルターが異なります。KS2の方がノズルが太めです。

  • 高音の主張:KS1 < KS2
  • 高音域の音量:KS1 ≦ KS2
  • 中音域の音量:KS1 ≒ KS2
  • 低音域の音量:KS1 < KS2
  • 低音の量:KS1 < KS2
  • 重低音・沈み込み:KS1 ≦ KS2
  • いずれも付属ケーブルと付属イヤーピースでの比較です。

KS2の方が低音も高音も音量的にKS1より強く、よりドンシャリ気味です。低音の量はKS1の方が多いため、続けて聴くとKS2の方がよりシャープな印象を受けますがKS2の方が高音の伸びが良く、楽器の音の魅力に優れています。KS2はKS1よりもタイトです。

しかしKS1も実力的には低音はもっとタイトで高音はもっと伸びます。付属ケーブルとの相性の悪さは本当に惜しいです。いずれも再生環境は高駆動力である必要はなく鳴らしやすいイヤホンではあると言えます。

CCZ DC-1『Coffee Bean』

CCZ DC-1『Coffee Bean』(レビュー/Amazon 2,299円+350円OFFクーポン/AliExpress $18.99-19.99)は2021年初夏に登場した新ブランド『CCZ』の2つ目の製品です。10mm二重磁気採用の1DD構成で低音に量と個性があり、特にボーカルに魅力があります。Twitterを見る限り評判も良いようです。

CCZ Coffee Beanの同梱物の白背景画像 CCZ Coffee BeanとKBEAR KS1を並べた白背景画像

CCZ Coffee Beanのレビュー内でKS1と比較しています。

CCZ Emerald

CCZ Emerald(レビュー/Amazon 3,090~3,190円+500円OFFクーポン/AliExpress $24.99-$25.99)はCCZ DC-1『Coffee Bean』に続いて2021年夏に発売されたCCZの低価格帯イヤホンです。CCZカスタム1BA+10mm二重磁気DDの1BA+1DD構成で、Coffee Beanと似た周波数特性を持ち低音寄りドンシャリ傾向ですが案外なんでも上手く鳴らす比較的バランス型ではあると思います。若干機器との相性があるのが欠点です。

CCZ Emeraldの同梱物の白背景画像 CCZ EmeraldとCCZ Coffee Beanを並べた白背景画像

CCZ Emeraldのレビュー内でKS1と比較しています。

比較まとめ

低域~中域の楽器の音色が素晴らしいKBEAR KS2、ボーカルが魅力的なCCZ Coffee Bean、意外となんでもそこそこ鳴らしつつ実力的にはボーカルにリアリティのあるCCZ Emerald、中高域~高音の楽器の音色が良いKBEAR KS1と言ったところでしょうか。いずれも低音に量があるイヤホンですがKS1はこの中では超低域~低域が弱めで一番すっきりとした音色です。

CCZの2機種は音量やや大きめで聴くと非常に気持ちが良い力強さを感じることができます。逆にKBEARの2機種は小音量でも不満のないバランスです。

CCZの2機種は超低域を強めがちな付属ケーブルとイヤーピースとの相性が良いためどちらか一方でも変更してしまうと初期装備とは魅力がちょっと変わってしまうのに対し、KBEARの2機種はリケーブルすることで大きく解像度が向上する実力を持っています。

生楽器中心の楽曲を聴くならKBEARのどちらかでしょう。付属品のまま使うのであれば、ジャズならKS2、それ以外ならKS1がおすすめです。ボーカル曲を多く聴くならCCZですね。リアリティが欲しいならアンプ使用でEmerald、乾きのないボーカルが欲しいならCoffee Beanがおすすめです。

総評

  • 低駆動力機器にも向く
  • 聴き疲れない自然な音色
  • 生楽器との相性が良い
  • 装着の加減がシビアではない
  • 機器によっては女性ボーカルの高音が荒れる
  • 付属ケーブルとの相性が良くない

付属ケーブルとの相性が良くないためいくつか不満点がありました。私が感じた不満点はいずれもKBEAR KS2の付属ケーブルにリケーブルすることで改善されるため非常に残念です。KS2と同じ付属ケーブルで良かったのになんで変えたんでしょうか…。

KBEAR KS2のアップ画像
KS2と同じ付属ケーブルなら目立った不満はなくもっと高評価でした。

BAの有無がどれだけチューニングに影響を与えたのかはわかりませんが、1BA+1DDのKBEAR KS2と比べてみると確かにBAが積まれてないなという音色です。CCZ Coffee BeanCCZ Emeraldのように似た周波数特性でドライバ構成が異なる製品が同じブランドからリリースされることもありますが、KS2とKS1では結構チューニングが異なりました。

KBEAR KS1はやや暖かみがあり高音に刺激のない聴きやすい音色です。楽曲によっては低音が若干ぼやっとすることがあります。これは付属ケーブル付属イヤーピースのせいです。Amazonでも2,000円以下の低価格イヤホンなためできれば付属品で使いたいところですが、私はリケーブルをおすすめします。

リケーブルしても高音は極端には強まりません。しかし低音のぼやっとさが改善されることで全体の明瞭さ、分離の良さが向上、高音の伸びが良くなり抜けの良さも向上します。

他のイヤホンの付属ケーブルに相性の良いものを複数見つけることができました。KS1は本体価格が安いですしリケーブル資産がない時は追加投資する前に余っている他のイヤホンの付属ケーブルをひと通り試してみると当たりがあるかもしれません。TFZタイプのイヤホンは種類が多くはないため選択肢は少ないですが…。

初期装備のKBEAR KS1をおすすめできるのは、スマホや低価格DAPなど低駆動力な機器で使うことを想定している人、イヤーピース交換やリケーブルに興味がある人です。

逆に初期装備のKBEAR KS1をおすすめできないのは、イヤホンに面白さや個性を求めている、高音が強く出ている音が好き、寒色系の音色が好みな人です。高音の刺激強めな再生機器で使うことを想定していてリケーブルに興味がない方にも少々おすすめしづらいです。