[レビュー] BQEYZ KC2 (1) – エージング必須!箱出しがダメでも返品しないで欲しいイヤホン

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KZ ZS6とBQEYZ KC2のどちらを先にレビューをしようか迷いましたがZS6はブログ記事やAmazonレビューが多いのに対してKC2はまだまだなようなのでこっちを先に。

箱出し時点の音がおかしいのはエージングで改善し、更にエージングしました。問題なさそうです。箱出し時点の顛末については本記事にも書いておきます。

音色の結論だけでよろしければ『エージング200時間~』から後ろだけどうぞ。

製品仕様

  • ブランド:BQEYZ
  • ドライバ構成:2BA+2DD
  • インピーダンス:15Ω
  • 感度:105dB/mW
  • 再生周波数帯域:7-40000Hz
  • ケーブル端子:2PIN(0.78mm)
  • 付属ケーブル芯材:純度銅芯

*AliExpressのセール期間は8/26 16:00~

※AliExpressで不良品が届いた場合は英語で問い合わせる必要があります。また、迅速に交換返品に対応してくれるとは限りません。自信のない方・保証が欲しい方は割高でもAmazonでの購入がおすすめです。

コンパクトな箱に入っています。黒箱にBQEYZの文字。

BQEYZ KC2の外箱の画像
外箱は黒
BQEYZ KC2の箱の中身の画像

付属品はケーブルとイヤーピース3サイズのみ。

BQEYZ KC2の同梱物の画像
同梱物は最低限
BQEYZ KC2のハウジングのアップ画像1
つや消しブラックのハウジング
BQEYZ KC2のハウジングのアップ画像2
画像では見づらいですがLRの印があります。
BQEYZ KC2のハウジングのアップ画像3
やや厚みはありますがノズルの根本が斜めなのでわりと入ります。

起き耳の私でも耳のくぼみには問題なくはまっていますし大きくはありませんが、小さくもないかも。

BQEYZ KC2を手の上に乗せた画像

音質

商品説明

商品ページには以下の通り書かれています。一部aliexpressより。

  • 豊富な情報量
  • 高解像度かつワイドレンジな再生能力
  • ベース奥深い響き
  • 包み込まれるように心地よい中高域
  • 音場は広い
  • 自然かつ力強い低音域
  • 人の声が聞きやすい中音域
  • 耳障りでない高音

箱出し

まず付属ケーブルで。付属イヤーピースは私の耳に合っていなかったので、とりあえずSpinFit CP145に変えました。

  • 高音は刺さるちょっと手前くらい
  • 低音域がややボワついている
  • 音場はやや広い
  • 全体的にも少しこもっている
  • 全体の調和が取れていない

全体のバランス的に高音域の全体が強く出ているというわけではなさそうなのですが、SpinFit CP145だと高音やや強めなフラットのように感じます。高音の特定部分だけ突出しているのかもしれません。金属音やスネアドラムなどがはっきり聞こえるタイプの音質です。

中音域はよく出ていて凹みだったりボーカルの聞こえにくさや遠さは感じません。

低音はフラット相応に出ているようですが、ボワついてこもって聞こえます。低音以外にもボワボワしている音があり、高音のシャッキリ感と相まってバランスがおかしい…。

箱出し付属ケーブルの時点では調和が取れていません。テスト音源を聞いた限り両方同じ音量で出ているし極端に出ていない帯域もないようなので、不良品ではないと信じてとりあえずエージングしてみます。

エージング8時間

劇的に音が整いました!昨日の夜のあれはなんだったのか…半分寝てた?と言うくらいの激変です。

  • 全体のバランスの悪さが改善
  • 高音は衰えず
  • 低音は締りボワつき改善
  • 全体のこもりが改善
  • すっきりクリアに

ちなみにイヤホン関係についてをブログに書いているもののオーディオ関係には詳しくないので、エージングについて改めてググってみたのですが論争を読んでるだけで疲れてしまいました…。しかし最近は元々エージング推奨の製品もありますし、今回は劇的に問題解決しましたし、いずれにしろ良し悪しは別として音は変わるので私はやりますけども。

エージング200時間~

100時間くらいで良いかと思ったんですが色々やっていて放置していたら200時間になっていました。箱出し時点で感じた問題点はほぼ解消されました!

0
5
  • 高音域
  • 中音域
  • 低音域
  •  反響
  •  音場
  • 情報量
  • 解像度
  • 高音寄りフラット
  • 高音は刺さるやや手前まで出ている
  • 低音は不足なし
  • わずかに反響音
  • 音場広め
  • クリアよりも音場
  • 情報量はなかなか
  • 解像度はもうひと息
  • ボーカルが聞きやすい
  • イヤーピース次第では少しこもる

箱出しのこもりはかなり改善、低音のボワつきは感じません。極端なバランスの悪さも完全に解消されました。

私の耳(起き耳)とKC2の組み合わせでは愛用のSpinFit CP145は音楽を聞きながら入念にセッティングしないと上手く収まりません。final Eタイプは高音寄りフラットでやや反響音、SONY ハイブリッドイヤーピースは微妙に高音寄りフラットでかなり良いのですが100%外れて耳の中に残ります。

New Beeのウレタンイヤーピースは接着剤加工なしでちょっとだけ高音寄りフラット、接着剤加工ありで高音寄りフラットから弱ドンシャリの間くらいでしょうか。接着剤加工については以下記事で紹介しています。

重厚感はコンプライ Ts-500の方が出るのですが、アンプなしだと若干こもると言うか、クリアさがいまひとつのように感じます。アンプ使用で音が締まるので、コンプライを使いたいならアンプがあると良いです。パワフル過ぎると締まりすぎて音場が狭まりますので、音場の広さを取るならあまりパラフルでない方が良いでしょう。

クリスタルチップスも高音寄りフラットです。ウレタンの割に高音が出てこもりづらく、なかなか良いイヤーピースですよ。SpinFit CP145を使いたいですが私の耳の形とKC2との相性が微妙なところなのでクリスタルチップスかなー。

BQEYZ KC2で試したイヤーピースの画像
他にも試しましたが耳に合わなかったりそもそも軸に入らなかったり…

イヤーピースの影響を除くとおそらく高音の主張は強いのだと思います。中音域の凹みはなく低音は過不足ない感じなので、アンプなしで低音もしっかり出るドンシャリ気味が良いなら物足りないかもしれません。

音場は横方向にやや広めです。少し反響音を感じるのでこれで広さを出しているのではないかと思います。なお、あえて反響音が聞こえやすい楽曲で確認しているから分かりやすいだけで、そうでない楽曲ではさほど気になるレベルでもないです。反響具合はイヤーピース次第なので音場の広さもイヤーピース次第です。シリコンよりウレタンの方が抑えられます。

商品説明によると『豊富な情報量』とのことですが、お値段からすると確かになかなかの出来だと思います。付属ケーブルに限って言えば解像度とのバランスがイマイチなので、やっぱりリケーブルはしておきたいですね。

総評

私が手にした個体に限って言えば箱出しではお話になりませんでしたが、エージングさえ進めばなかなか良いイヤホンだと思います。エージング必須機に慣れている人でも返品しそうになるくらい破綻していることがありますが箱出しで音の調和が取れておらず「不良品?」と思っても短時間エージングしてみることをおすすめします。それで音が整うようなら長時間のエージングで実力が出てくるはずです。

わずかに反響させて音場を広げることに成功しているようです。気になる具合はイヤーピースの組み合わせやよく聞く楽曲も含めて個人差があると思いますし、リケーブルやアンプでしっかり締めればほぼなくなりますが、付属ケーブルアンプなしでわずかにでも反響するのが嫌いな方はやめたほうが良いかもしれません。

情報量はなかなかです。しかし付属ケーブルでは解像度とのバランスがイマイチなので、リケーブルでもうちょっと引き出して行きたいところ。

音場の広さを確保するためにクリアさが犠牲になっている部分があります。付属ケーブルのまま使うならイヤーピース選びが重要なイヤホンです。

音域のバランスはイヤーピースによりますが、付属ケーブルなら基本的には高音寄りで高音域≧中音域≒低音域なバランスになります。ウレタンフォーム素材のイヤーピースは高音が減衰しやすいですがKC2では不足しないレベルで出ています。

フラットから高音もしくは低音だけが特に強いタイプのイヤホンはリケーブルによって音質が変わりやすい印象があるので、相性の良いケーブルがあればかなり好みの音に寄せられるのではないかと予想しています。

次回BQEYZ KC2のレビューは数回に分けてリケーブル編です。中華イヤホンには個体差(ロット差)がある場合が少なくないので今回の私のレビューと同じように感じられるBQEYZ KC2をお持ちでないなら参考にならないと思いますのでその点はご注意下さい。

*AliExpressのセール期間は8/26 16:00~

※AliExpressで不良品が届いた場合は英語で問い合わせる必要があります。また、迅速に交換返品に対応してくれるとは限りません。自信のない方・保証が欲しい方は割高でもAmazonでの購入がおすすめです。

2018/09/28追記:リケーブル編(1)~(6)+αを公開しました。リケーブル比較は結論だけでよろしければ第6回のまとめ記事だけでもどうぞ。