BQEYZ KC2のレビュー、最終回はリケーブル編のまとめです。個別にレビューしている時は私が購入した時点での通常価格順に掲載していましたが一部はかなり値下がりしているので、まとめでは現在の価格で並べています。
最初は低価格帯のおすすめがあまり出ないかと思っていましたが、値下がりしていたりで最終的にはどの価格帯もそれなりの数のおすすめリケーブルが揃いました。付属ケーブルの音が好きかどうか、アンプを持っているかどうかを基準にすれば絞り込めると思います。
なお中華イヤホンはロットの違いやばらつきで音が違うことがあるため、できればレビュー第1回をお読みになって付属ケーブルのレビュー内容がご自身の感じ方に近いかどうか確認していただけるとより参考にしていただけると思います。
おすすめリケーブル
3千円以下
YYX4753(6芯純銅)
- やや高音寄りフラット
- 高音は刺さらないもののかなり出ている
- 中音域から低音域の厚みが増した
- ややマイルド
- 反響音が微妙に抑えられた
- 音場が微妙に狭まった
6芯純銅 YYX4753(詳細解説)はリケーブルに興味はあるけれどあまり投資できない方のお試しとしておすすめです。音質は向上するもののその程度は控えめなので、投資できるならより価格帯が上のリケーブルの方が良いと思います。
KBF4735(8芯銀メッキ銅線)
- 高音寄りフラット
- 音域のバランスは付属ケーブルに近い
- 音が締まった
- 音場はほぼキープ
- 解像度向上
- 分離と定位も十分
8芯銀メッキ銅線KBF4735(詳細解説)は購入時の通常価格は4千円以上しましたがかなり値下がりしています。音色は締まって寒色系です。温かみのある音色が好きな方にはおすすめしませんが、程良く伸びて音場をキープしているので銀メッキケーブルの音が好きならなかなか良いかもしれません。
CT1(8芯高純度無酸素銅)
- フラットに寄ってきた
- 高音は刺さらず
- 低音は過不足なし
- 厚みが少し増した
- 反響音が少し抑えられた
- 音場はわずかに狭まった
8芯高純度無酸素銅 CT1(詳細解説)では高音の主張が抑えられ柔らかに自然さが増しますが、特に銀メッキリケーブルの音が好きな方にはぼやけたと感じる可能性があります。締まりやクリアさを減らしたくないならおすすめしません。
YYX4762(8芯銀メッキ銅線)
- 高音がよく出たフラット
- 高音が少し衰えた
- 低音に十分な厚みと重み
- 低音はタイト
- アタック感が強まった
- ややシャキッと
- 音場は比較的キープ
- 解像度アップ
8芯銀メッキ銅線 YYX4762(詳細解説)は購入時の通常価格は3,999円だったのが値下げで3千円以下になっています。付属ケーブルの音がぼやっとして耐えられない!という銀メッキケーブル好きさんに良いでしょう。付属ケーブルに比べるとかなりメリハリが出て寒色系の締まった音になるので、銅線好き、暖色系が好きな方にはおすすめしません。
3千円~5千円
HiF4760(8芯銀メッキ7n高純銅)
- 高音寄りフラット傾向
- 全体的にタイト
- 音場は少し狭まった
- 解像度向上
- クリア
8芯銀メッキ7n高純銅 HiF4760(詳細解説)では音場が狭まるものの引き換えにして見合うだけの音質の向上が得られます。スキッとクリアなクールな音色です。雰囲気は付属ケーブル(銅線)から結構変わりますが、付属ケーブルではややぼんやりしていると感じる、クリアでクールな音色が好き、アンプを持っていない方にもおすすめできます。コスパは非常に良いです。
KBF4759(8芯高純度銅)
- ※アンプ使用前提
- 付属ケーブルとほぼ同じ音域バランス
- 低音のアタック感が強まる
- 情報量と解像度のバランス向上
- 音が締まりつつ音場をキープ
8芯高純度銅 KBF4759(詳細解説)はアンプがあればかなりおすすめです。付属ケーブルの良さを引き継ぎつつ純銅ケーブルの良さが出せていると思います。現在1,000円OFFクーポンが出ているので2千円台で購入できますよ。
- 2018/10/09 [レビュー] Kinboofi KBF4759 8芯高純度銅リケーブル
YYX4733(8芯銀メッキ無酸素銅)
- フラットに寄った
- 気になる凹凸なし
- クリアになった
- 音場が狭まった
- 解像度の向上は軽微
- アンプがあった方が良い
銀メッキケーブルの音が好きでアンプを持っているならYYX4733(詳細解説)もしくは色違い黒のYYX4732もおすすめです。YYX4762(かなりクール系/本記事内説明)やKBF4735(クールで程良い伸び/本記事内説明)ほど締まらないので、すっきりさせたいけれどシャキッと過ぎるのもちょっと…という方に良さそうです。これも最初の価格からかなり値下がりしていてお得になっています。
NICEHCK HCYCX-123(8芯銀メッキ高純度銅)
- 高音が少し衰えた
- 低音域から中音域が出てきた
- 低音のアタック感が強まった
- 反響音が少し抑えられた
- 音場がほんの少し狭まった
8芯銀メッキ高純度銅 HCYCX-123(詳細解説)は付属ケーブルの音域バランスをあまり変えません。厚みはさほど増強されませんが、クラシックなどで厚み不足が分かりやすい楽曲でなければさほど気にならないのでは。他の銀メッキほど音色が変わらないですし、アンプなしで良いので悪くはないと思います。
KBF4725(8芯銀メッキ銅)
- アンプ使用前提
- 高音寄りフラットから弱ドンシャリ感
- 低音にアタック感
- 音が締まった
- 音場が広め
- 解像度向上
KBF4725(詳細解説)はフラット傾向でありつつドンシャリ風味な音色です。特にパワフルめなアンプを持っているなら納得できる音が出るはずです。
5千円~1万円
HiF4747(16芯銀メッキ高純銅)
- 以下はアンプ使用時
- 高音寄りフラット~弱ドンシャリ
- 低音はしっかり出ている
- クリア
- 分離と定位向上
- 解像度アップ
- 情報量アップ
- 音場は広め
- HiF4747
- セール中5,500円→1,000円OFFクーポン - HiFiHear 3/28
- セール中US $25.88(約2,894円) - Easy earphones 3/28
*AliExpressのAnniversary SALE期間は3/28 16:00~4/1 15:59
HiF4747(詳細解説)の上述の音質はアンプ使用時の評価ですが、アンプなしでも十分おすすめに入るレベルです。寒色系にも暖色系にも寄り過ぎない音色なので銀メッキ派も銅線派も不満が出にくいと思います。
KBF4779(16芯高純度銅)
- わずかに高音寄りフラット傾向
- 低音は必要十分
- 反響が少し抑えられた
- 音場の狭まりはごく軽微
- 解像度アップ
- KBF4779
*AliExpressのAnniversary SALE期間は3/28 16:00~4/1 15:59
16芯に興味があって銅線の音色が好きならKBF4779(詳細解説)がおすすめです。高音をやや強化しつつも付属ケーブルの音をキープしながら音質を上げてくれます。現在1,000円クーポンも出ているのでコスパが良いです。
音質は確実に向上しますが16芯としては向上の程度が穏やかに感じられるので、銅線にこだわらず投資ができるなら他のリケーブルにチャレンジしても良いかもしれません。
YYX4744(8芯OFC)
- 低い音が持ち上げられたようなフラット
- 全音域がしっかり出ている
- 音に重み
- 音が中心に集まってきたように感じるが音場は十分
- 分離と定位よし
- 解像度アップ
付属ケーブルの音色のまま音質を向上したいなら向かないかもしれませんが、暖色系でどっしり濃い目な音色が好きならYYX4744(詳細解説)はかなり満足できるのではないでしょうか。アンプなしでも良い感じです。
NICEHCK 8芯単結晶銅銀合金&単結晶銅表面銀メッキ
- フラット傾向
- 高音が衰えた
- 低音は必要十分
- 音場の狭まりを伸びでカバー
- 自然な分離と定位
- 解像度アップ
個人的に5千円台のリケーブルでは8芯単結晶銅銀合金&単結晶銅表面銀メッキのこのケーブル(詳細解説)が特におすすめです。音場の広がりを保ちつつ、改善されると音場を狭める原因になりがちな点も向上させています。アンプなしでも良い感じなので使いやすいと思います。在庫希少なのでお買い求めはお早めに。
KBF4746(16芯銀メッキ&銅線ミックス)
- フラット傾向
- 高音が衰えた
- 低音は十分
- 中音域の上から高音域の下付近に凹み
- 厚みあり
- ややマイルド
- 音場が少し狭まった
- 解像度アップ
KBF4746(詳細解説)はクリアな銀メッキの音色は持ちつつも寒色系になりにくいので、付属ケーブル含む銅線の音が好きな方も結構気にいるのではないでしょうか。クリアさは欲しいけれどくっきりし過ぎは好みでない、寒色系に寄りすぎて欲しくない、アンプを持っているなら更におすすめです。
HiF4780(16芯OFC)
- ドンシャリ傾向
- 低音強化
- 重みと厚み増加
- 音場の広さはまずまず
- 解像度向上
- 情報量増加
- HiF4780
- セール中5,300円→1,000円OFFクーポン - HiFiHear 3/28
- セール中US$ 24.75(約2,768円) - Easy earphones 3/28
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元々高音寄りのKC2がHiF4780(詳細解説)では高音はあまり変わらないまま低音が強化されるのでドンシャリに寄ります。付属ケーブルではバランスの良くなかった情報量と解像度のバランスも取れ、音場もあまり狭まらないのでドンシャリに寄せたいならおすすめできます。アンプがなくても問題ないです。ドンシャリに寄ることで楽曲との相性が出ますので、そこだけ注意です。
YYX4778(16芯銀メッキOFC)
- フラット傾向
- 高音も低音も程良く出ている
- 低音強化
- 厚みと重みが増した
- 定位、分離よし
- 情報量増量
- 解像度向上
- YYX4778
*AliExpressのAnniversary SALE期間は3/28 16:00~4/1 15:59
YYX4778(詳細解説)は1万円以下部門では個人的No.1です。不満だと思っていた部分が全て解消されました。厚みと重みが強化された迫力のあるフラット傾向でKC2とはかなり相性が良いです。KC2をよりフラットに寄せたい、低音を強化したいならおすすめです。アンプがなくても大幅に音質が向上しますが、アンプがあれば更に良いです。
- 2018/09/29 [レビュー] Yinyoo YYX4778 16芯銀メッキOFCリケーブル
YYX4737(4芯銀)
- 高音寄り
- 高音はかなり出ている
- 低音の厚みが減った
- 解像度アップ
- キレのある艶やかさ
- アグレッシブ
YYX4737(詳細解説)は比較した中で最も個性的な音色になるケーブルです。別のイヤホンになったかのようなアグレッシブさなのでかなり好みが分かれると思いますが音質は良く、破綻はしていないと思います。興味とお金があるならチャレンジしてみても良いかもしれません。
まとめ
正直なところ付属ケーブルから3千円前後のリケーブルまでは「KC2、好みとしては微妙…」と感じていましたが、5千円以上のリケーブルでかなり良いと感じるようになりました。リケーブルの価格帯が上がるほど音質が向上する、地味に贅沢なイヤホンですね。意外と潜在能力があるとも言えるでしょう。
特に良かったのは16芯銀メッキOFCのYYX4778(詳細解説)です。アンプが欲しいタイプのケーブルですし7千円台なのでBQEYZ KC2の本体価格を考えるとちょっと高いかなーと思われるかもしれませんが、現在1,500円OFFクーポンが出ていますので買うなら今!
YYX4778はmmcxを買ったのでBQEYZ KC2で使うにはmmcx→2PIN変換アダプターが必要です。しかしこれがちょっと長いので日常使いには向きません。やはり2PINも買おうかな…。ていうか買いますね多分。
BQEYZ KC2の全レビューは以下です。このまとめを先に読んだ方はレビュー編を無理に読破しなくても良いと思います。しかしおすすめランキングに入らなかったリケーブルの中にも好みのケーブルがあるかもしれません。興味のある方は是非どうぞ。
- 2018/09/05 [レビュー] BQEYZ KC2 (1) – エージング必須!箱出しがダメでも返品しないで欲しいイヤホン
- 2018/09/05 [レビュー] BQEYZ KC2 (2) – リケーブル編その1(3千円以下)
- 2018/09/14 [レビュー] BQEYZ KC2 (3) – リケーブル編その2(3千円~5千円)
- 2018/09/23 [レビュー] BQEYZ KC2 (4) – リケーブル編その2(5千円~1万円)
- 2018/09/25 [レビュー] BQEYZ KC2 (5) – リケーブル編その4(1万円以上)
- 2018/09/26 BQEYZ KC2におすすめリケーブルを2本追加(HiF4760、YYX4778)
- 2018/09/28 [レビュー] BQEYZ KC2 (6) – リケーブル編まとめ【本記事】
- BQEYZ KC2
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