[レビュー] CCA CA16 (3) おすすめリケーブル(2,000円台)&イヤーピース編

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本レビューのCCA CA16は初期ロットです。その後チューニングが変更され低音も高音も弱められていることを確認しています。KZ/CCAのイヤホンは随時改良されるため購入ロットによっては音色が異なります。ツイート

CCA CA16のレビュー、第3回はおすすめリケーブル(2,000円台)&イヤーピース編です。価格が2,000円台のケーブルに絞って提案していきます。イヤーピースの価格は含みませんのでご了承ください。リケーブル編は前回と今回を含め全4回(2,000円以下、2,000円台、3,000円以上、まとめ)の予定です。

CCA CA16とイヤーピースの画像
今回は2,000円台のケーブルからおすすめしていきます。

付属イヤーピースは私の耳との相性が悪く装着にかなり手こずるため変更前提です。先に『まとめ』からリケーブルのおおまかな傾向を参照、リケーブル名のリンクから記事内の解説を参照していただくと必要な情報だけチェックできます。

なお人間の耳の形状は千差万別です。私が良いと思ったイヤーピースが必ず皆さんの耳の形状に合うとは限りません。また、微妙な装着の違いで変化が出ることもあります。ご了承ください。

  • 私は浅い装着が苦手なため特に記載がなければ極力深く入れるようにして装着しています。
  • 商品価格のリンクは円表記がAmazon、$表記がAliExpressです。記事公開直前の通常価格です。

前回までのレビューは以下からご覧ください。

銀メッキ線

NICEHCK TDY1 8芯銀メッキOFC

NICEHCK TDY1(2,600円/$11.00-11.55)はややタイトであまり伸びや残響が強くないケーブルです。色違いでシルバーとブラックがあります。若干皮膜厚めです。イヤホンとイヤーピースの組み合わせによっては少しドライに寄ることがあります。

CIEM対応の長さのあるコネクタなため少し出っ張ります。耳かけにも影響がありますのでケーブルの根本が耳にフィットしません。ご注意ください。

NICEHCK TDY1(2pin 2.5mm)の画像 CCA CA16とNICEHCK TDY1の組み合わせの画像

付属ケーブルで感じる濃さが少し軽減されます。高音はよく出てややきらびやかさが少し向上、銀メッキらしい伸びはあまりなく残響音は短くなりタイトです。

高音のピークが強めな一部のイヤーピースでは少しドライさが出てボーカル以外の音とのバランスが崩れるためそれが出ないイヤーピースがおすすめです。

  • 丸七 長楽 → どっしり、タイト、キビキビ
  • AET07 → バランスは良いが少しおとなしい
  • A-Focus es-T1(傘ブラック)→ 長楽よりどっしり

NICEHCK TDY2 8芯銀メッキOFC

NICEHCK TDY2(2,550円/AliExpress完売)は残響音がほんの少し強めになりやすいケーブルです。色違いで赤系とオレンジ系があります。若干皮膜が厚めです。強化しない程度に沈み込み十分な銅線ケーブルに近いくらいの重低音が出ます。

CIEM対応の長さのあるコネクタなため少し出っ張ります。耳かけにも影響がありますのでケーブルの根本が耳にフィットしません。ご注意ください。

NICEHCK TDY2の画像 CCA CA16とNICEHCK TDY2の組み合わせの画像

残響音が付属ケーブルよりも伸びるものの自然な範囲です。銀メッキ線としては比較的重低音が出るようですが高音が少し出ていることから相対的に低音がわずかに不足しシンバルが細ることがあるため、重低音が減衰しにくいイヤーピースとの組み合わせがおすすめです。

TRN T2(16芯銀メッキ)

TRN T2(簡易レビュー/2,490円/$9.23-10.49)は低音は概ね実力通り、高音は強化傾向のケーブルです。ブラック・ブラウン・シルバーの3色が色違いで販売されています。

TRN T2(シルバー 2pin 2.5mm)の画像 CCA CA16とTRN T2の組み合わせの画像

どっしりさがありつつ高音もきれいに出ます。かなり高音が強まる印象のケーブルですがCA16では強まって入るものの強すぎると感じるほどではないようです。付属ケーブルよりもやや伸びが良いです。しかしボーカルがわずかに下がっている気もします。ボーカルが前面に出て欲しい人には向かないかもしれません。

FDBRO 04010365(16芯銀メッキOFC)

FDBRO 04010365(簡易レビュー/2,778円/$10.88-11.99)は重低音が強化される傾向のケーブルです。FDBROのケーブルは数色色違いで販売されていますが一番柔らかいのはブラックです。シルバーなどはゴワゴワしています。

FDBRO 04010365(16芯銀メッキOFCケーブル)の画像 CCA CA16とFDBRO 04010365の組み合わせの画像

力強く重厚な音色です。高音が特別強まるケーブルではありませんが付属ケーブルは高音が出きっていないため比較すると強めです。また、重低音の下の方が強まり沈み込みが深くなります。

Yinyoo YYX4849(16芯銀メッキOFC)

Yinyoo YYX4849(2,990円/$13.64)は高音も低音も強くなりすぎたり明らかに減衰したりといった変化を感じにくいケーブルです。味付けの少ない銅線ケーブルと比べると銀メッキらしく高音が出るくらいで強い個性はないと思います。

YYX4849の初期ロットはqdcタイプは+-の向きがKZ Cタイプと逆でした。最新ロットでKZ Cタイプと同じ向きに変更になっているかどうかは不明なため+-の向きを気にする場合は2pinを購入してください。

Yinyoo YYX4849(2pin 2.5mm)の画像 CCA CA16とYinyoo YYX4849の組み合わせの画像

全体的にすっきりとし、見通しの良さと明瞭さが向上します。付属ケーブルから変えると銀メッキケーブルらしい変化があり低音はどっしりさが残りつつもいくらか軽やかに、高音はシャキッと出てきます。ただし付属ケーブルくらいの高音の主張で良いなら強すぎるかもしれません。

  • スパイラルドット → 沈み込みまあまあ、伸びやか
  • AET07 → 沈み込みそこそこ、バランス良し
  • DEEP MOUNT → 若干厚みが減った中低音を少し補い少し濃さが戻る
  • final Eタイプ(ブラック)→ 若干厚みが減った中低音を少し補い濃さが戻るがDEEP MOUNTほどではない
  • KZ溝入り → 高音が主張しすぎない、あまり響かない

その他線材

KZ金メッキOFC+銀メッキOFCミックス

KZ金銀メッキOFCケーブル(2,239円/$9.99)はややどっしりとした低音で伸びの良いケーブルです。金メッキが本物かどうかは分かりませんが伸びやかさはあり、銀メッキらしく高音も伸び、OFCのどっしりさもあり、相性の良いイヤホンならいいとこ取りできます。

CCA CA16との組み合わせでは他の2pin(Aタイプ)ではなくKZ Cタイプを購入してください。

KZ金銀メッキケーブルの画像 CCA CA16とKZ金銀メッキケーブルとの組み合わせの画像

全体的にはっきりとしつつどっしりした力強さと伸びやかさを両立しています。相性が悪いイヤーピースでは音の輪郭が薄れる感じではっきりしなくなります。付属イヤーピースも相性がよくありません。

  • Spinfit CP100 → 沈み込み深め、艷やかさ向上、ボーカルのリアリティ向上
  • final Eタイプ(CLEAR2)→ 明瞭、低音が弱って中低域寄りが軽くなる
  • SednaEarfit short → 沈み込み十分、やや奥行きが出る、力強い
  • スパイラルドット → 抜け良し、やや奥行きが出る、沈み込み普通

AliExpressでのみ販売

LuckLZ 8芯銀メッキOFC

LuckLZの8芯銀メッキOFCケーブル($22.95)は低音が出るタイプのOFCのどっしりさと銀メッキの高音の両方の特徴が出ているケーブルです。低音が出せるので高音が細りにくいです。

LuckLZ 8芯銀メッキOFCケーブルの画像 CCA CA16とLuckLZ 8芯銀メッキOFCケーブルの組み合わせの画像

CA16のどっしりさをキープ、低音の厚みは適度、高音の主張は少し強まります。伸びは良く、残響音が音源により近い長さになります。

イヤーピース情報

acoustune AET07

AET07(公式/Amazon 3ペア800円)は開口部が広めなイヤーピースです。傘の幅はSは11mm、Mは13mm、Lは14mmです。※M-は廃盤になりました。

JVC スパイラルドット

JVC スパイラルドット(公式/Amazon 3ペア1,946円)は軸の内側にドット状のくぼみがあり開口部が広いイヤーピースです。ドットによってイヤーピース内の反射音を拡散させクリアなサウンドを実現しています。Sは約10mm、MSは11mm、Mは12mm、MLは13mm、Lは14mmです。

AZLA SednaEarfit

AZLA SednaEarfit(公式/Amazon 2ペア909円~)は開口部が広く軸が固めなドーム型のシリコン製イヤーピースです。背は低いですが軸が少し長くなっているので音の出口から距離を取ることができます。軸の厚みは1.8mm、軸の内径は5.4mm、傘の幅はSSは10.4mm、Sは11.2mm、MSは11.9mm、Mは12.6mm、MLは13.3mm、Lは14mmです。

AZLA SednaEarfit Light

AZLA SednaEarfit Light(公式/Amazon 2ペア927円~)は 傘も軸も既存版より弾性のある柔らかいシリコンで、高音が良く出ます。音の広がりは既存版の方がややタイト。高さがあるのでノズルからの距離を稼ぎたい時にも良いです。軸の長さは10mm、軸の厚みは2.2mm、軸の内径は5.4mm、傘の幅はSSが10.4mm、Sが11.2mm、MSが11.9mm、Mが12.6mm、MLが13.3mm、Lが14mmです。

AZLA SednaEarfit Short

AZLA SednaEarfit Short(公式/Amazon 2ペア977円~)はSednaEarfitより軸は細く短くやや固めで傘がわずかに柔らかいイヤーピースです。SednaEarfitほどは鋭い高音が出ません。軸の長さは8.8mm、軸の厚みは2.2mm、軸の内径は4.5mm、傘の幅はSSは10.4mm、Sは11.2mm、MSは11.9mm、Mは12.6mm、MLは13.3mm、Lは14mmです。

AZLA SednaEarfit Light Short

AZLA SednaEarfit Light Short(公式/Amazon 2ペア1,145円)はSednaEarfit Lightより軸が短く、軸も傘もやや柔らかめなイヤーピースです。軸の長さは8.8mm、軸の厚みは2.2mm、軸の内径は4.5mm、傘の幅はSSは10.4mm、Sは11.2mm、MSは11.9mm、Mは12.6mm、MLは13.3mm、Lは14mmです。

final Eタイプ

final Eタイプ(eイヤホン 990円)には色違いが数種類ありますが傘と軸のシリコンの固さが一部異なるので音も多少異なります。SSは約10mm、Sは約11mm、Mは約11.7mm、Lは約12.7mm、LLは約13.3mmです。

SpinFit CP100

Spinfit CP100(Amazon 2ペア1,080円)は薄手シリコンの半球型イヤーピースです。軸の内径は4mm、傘の幅はSSは10mm、Sは11mm、Mは12.25mm、Lは13.3mmです。

MandarinEs Symbio Eartips Type W

MandarinEs Symbio Eartips Type W(Amazon/楽天市場/eイヤホン/2ペア1,559円~)はウレタンをシリコンで挟んだイヤーピースです。力強い低音と抜けの良さが特徴。表面のシリコンのおかげで高音も本体がウレタンのわりには出ています。中のウレタンを他のイヤーピースにはめて使う裏技も。軸の内径は4.5mm、傘の幅Sは11mm、Mは12mm、Lは13.5mmです。Amazonで高騰することがあるので高値になっている場合は他店で探してみてください。細いステム用のアダプターが付属した軸径2~2.5mm対応のType-Wa(Amazon)と軸径3~4mm対応のType-Wn(Amazon)も発売されています。

MandarinEs Symbio Eartips Type PEEL

MandarinEs Symbio Eartips Type PEEL(Amazon 2ペア840円~)はType Wからフォーム素材を除いたイヤーピースです。軸の内径は4.5mm、高さは9mm、傘の幅はSが11mm、Mが12mm、Lは13.5mmです。

丸七 長楽

丸七 長楽(Amazon 12ペア880円)は安価ですが重低音を上手く拾いつつ低域がぼやけず、高音もきれいに出してくれるイヤーピースです。軸の口径がやや太めで抜けやすいイヤホンが多いのが残念。傘の幅はSが11mm、Mが12mm、Lが14mmです。

radius DEEP MOUNT

radius DEEP MOUNT(公式/Amazon 3ペア1,070円)は先端が膨らんだ形状をしています。耳の入口をしっかり塞ぎ、低音への影響が出やすいイヤーピースとされていますが、実際は高音が減衰して相対的に低音が強まるようです。軸の内径は5.4mm、傘の幅はXSは10mm、Sは11.5mm、Mは12mm、Lは13.2mmです。

audio-technica SOLID BASS(2018/ブラック)

SOLID BASSには2種類があります。1種類は前述した赤い軸のER-CK50(Amazon/楽天市場)、もうひとつは2018年以降のモデル用として販売されている軸と傘が一体成型になったER-CKS50(Amazon/楽天市場)です。ここで紹介するのは2018年以降モデル用のER-CKS50(Amazon/楽天市場)です。XSは10mm、Sは11mm、Mは12mm、Lは13mmです。

A-Focus es-T1

A-Focus es-T1(Amazon 3サイズ各2ペア666円)は球形のシリコン製汎用イヤーピースです。KZのイヤホンとも相性が良いことが多いので中華イヤホンファンならストックしておいて損はないのでは。軸の内径は3.8mm、傘の幅はSが10mm、Mが11mm、Lが12mmです。

まとめ

この価格帯のケーブルではCCA CA16の持ち味を活かしつつ物足りない部分を補強したり個性を強めたりするものがおすすめにランクインしました。

付属ケーブルで感じる力強さを活かしつつ明瞭さと沈み込みを深くしたいなら、どっしりめ16芯銀メッキOFCのFDBRO 04010365、もっとドンシャリ感が欲しいなら16芯銀メッキOFCのTRN T2、疾走感のあるキビキビした音色のNICEHCK TDY1も楽しい音色です。

付属ケーブルの音が重くて力強すぎるなら、すっきりシャープで中低域への寄り具合が弱まる16芯銀メッキOFCのYinyoo YYX4849で軽くするのも手です。

閉塞感はないものの若干開放感に欠ける部分を補いたいなら伸びやかな残響のNICEHCK TDY2、どっしりさと伸びやかさが両立するKZ金銀メッキケーブルも相性が良いです。

AliExpressで購入可能なLuckLZの8芯銀メッキOFCケーブルは高音の主張が少し強めで好みが分かれそうではあります。LuckLZのケーブルはAmazonには取り扱いがありませんが銀メッキらしい高音でありつつ低音もよく出る良いケーブルです。

私自身がこの中から選ぶなら16芯銀メッキOFCのFDBRO 04010365ですね。CA16は沈み込みの実力はあるもののそれを引き出せるケーブルは必ずしも多くはありません。疾走感がやや向上するのも好みです。

CCA CA16のレビュー、次回第4回はおすすめリケーブル(3,000円以上)&イヤーピース編です。上位価格帯のおすすめケーブルがAliExpressでは$20~30程度ということもありますので、ぜひ最終回までご覧になって上位価格帯のケーブルも選択肢に入れてみてくださいね。

2020/09/26追記 おすすめリケーブル&イヤーピース編の記事をすべて公開し終わりました。まとめからご覧いただくと必要な部分だけピックアップして読むことができます。